「ダーク・ナイト」編
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「遅くなってすいません…これが、昨日電話でお話したナイトメアに関する追加資料です」
青子と快斗の視線の先では、ICPOのコネリーと中森が言葉を交わしている。
「ありがとうございます。しかし、まさかお1人で来られるとは…」
中森はコネリーから手渡された資料を受け取りながら、コネリーが部下も連れずにやって来た事に目を丸くする。
「私の部下は、現在外で待機中です。警備態勢は先日、茶木警視と入念に打ち合わせしましたし。我々はあなた方地元警察に協力するだけで、逮捕権はありませんから」
「そう…ですか。それにしても日本語がお上手ですね」
(ICPOの人間にしては、思ったよりも控え目だな)
「ああ…実は妻が日本人でして。3年前に亡くなりましたが…」
中森は自分が想像していたよりも謙虚な姿勢を見せるコネリーに、内心拍子抜けしながら言葉を交わしていた。
card.596
「へぇ…あれがICPOの…」
快斗は、ポツリと呟きながらケンタが指差した人物を見つめる。
「それにしても、今日こそはあのコソ泥が捕まるところが見れるかもしれないわねっ!!」
「……あん?何でだよ」
(青子の奴…この俺が捕まるわけねーだろうが)
青子が嬉しそうに頬を緩ませながら告げた言葉に、快斗は思わずジト目を向けて聞き返す。
「だって、今回は日本の警察だけじゃなくってICPOの人達も来てるじゃない!!それに、久しぶりに彼も帰って来るって言ってたし」
「………彼?」
「あれ、快斗聞いてないの?」
青子の言葉に首を傾げる快斗に、青子はきょとんとする。
「私もね、この間名前ちゃんからメールで聞いた話なんだけどね。白馬君が英国から帰って来るって……」
「あ…青子!」
青子がそこまで言ったところで、どこか慌てたように青子の名前を呼ぶ声がして青子がくるりと振り返る。
「あ…名前ちゃん、遅かったね」
「ええ。青子のお父さんに挨拶した後に、ちょっと美術館の様子を見て回ってたんだけど……えーと、この子は?」
(……可愛いー。こんな言い方おかしいけど、"今の″新一と同じ歳くらいかしら)
名前は青子に言葉を返しながらも、快斗の足元にいたケンタが視界に入って、その愛らしい姿に自然と頬が緩むのを感じながら尋ねる。
「……あー、ICPOのジャック・コネリーさんの息子なんだってよ」
「あ……そうなんだ」
(さっきは思ってたより普通に会話出来たのに…改めて顔合わせると、やっぱり気まずいわね…)
快斗が名前の問いにどこか気まずそうに言葉を返すと、名前も納得したように小さく頷くが、その後の会話が続かずに困ったように視線をさ迷わせる。
「……………。」
(さっきも少し変だったけど…この2人やっぱり何かあったのかなぁ)
どこか歯切れの悪い会話をしている快斗と名前の微妙な空気に、青子は不思議そうに首を傾げた。