「ダーク・ナイト」編
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card.589
---警視庁
「"ナイトメア″?そいつが、今回キッドを逃がしたって言うんですか…茶木警視!!」
「ああ…そういう内容のFaxが、ついさっき二課に届いたよ」
警視庁のとある一室では、中森と茶木が真剣な表情で言葉を交わしている。
「"今回は、怪盗キッドを我が友として迎える。今年最後の13日の金曜午後8時……秀峰美術館で我等2人の繰り出す悪夢をご覧に入れよう″とな……」
茶木はナイトメアから届いたFaxを読み上げた後に、更に言葉を続ける。
「……しかし、なぜか今まで奴と組んだ盗賊は、全て犯行の日の夜が明ける前に現地の警察に確保され、中には逃げようとして銃弾に倒れた者もいるそうだ。だから、盗賊共の間ではこんな噂が真しやかに流れている…」
「噂……?」
「ああ……ナイトメアとの仕事をやり遂げ、無事に一夜を明かせた者は、この世の一切の悪夢を振り払い…溢れんばかりの幸運を手に入れる事が出来ると」
「ホォ……」
信憑性のないその内容に、中森は半ば呆れたような反応を見せる。
「怪盗キッドも、その幸運ってヤツに目が眩んだんだろうが。これでやっと君もキッドから解放されるな」
「へ……?」
茶木は腕を組みながら小さく息をつくと、目を丸くする中森に向かって言葉を続ける。
「だって…そうだろう?今までの例を見れば、ナイトメアに目をつけられた盗賊は捕まるか命を落とす運命。まぁ…我々日本の警察としては、是が非でもその2人を生きたまま確保したいところだがな」
「日本のって……?」
中森は茶木の言葉に意味が分からず、不思議そうに首を傾げる。
「最近なぜか日本でばかり犯行を繰り返しているキッドと違って、ナイトメアは今も世界を荒らし回っている国際的犯罪者だ!当然、赤い手配書を手に捜査協力させろと彼等もやって来る」
「赤い手配書?彼等…?」
「引き渡し請求を前提に、逃亡犯罪人の身柄拘束を求める国際逮捕手配書だよ…知らんのか?」
「じゃ…じゃあ、まさかやって来るのは……」
そこまで聞いてようやくピンと来たのか、中森は目を丸くして言葉を詰まらせる。
「ああ…国際刑事警察機構……ICPO(インターポール)だよ!!」
「!?」
そして、茶木の口から飛び出した普段関わる事のないその組織の名に、中森は大きく息をのんだ。