「時計じかけの摩天楼」編
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「ふ、ハハハ!!」
「?」
携帯の画面に名前の電話番号を表示し発信しようとした途端に、部屋に響く森谷の低い笑い声。快斗は不思議そうに森谷に目を向けて、携帯を操作する手を止める。
「「?」」
犯行を言い当てられ手錠をかけられた今の状況で笑い出した森谷に、コナンや目暮達も不審そうに目を向けた。
card.566
「……これで全て解決したと思ったら大間違いだ。私が抹殺したかった建物はもう1つあるんだ」
「………え?」
そして、低い笑い声と共に森谷は不敵に口元を歪めそう告げる。
「……もう1つって」
快斗は、思わず手に持っていた携帯を閉じて足元にいるコナンと顔を見合わせる。すると、コナンは何かに気がついたように小さく息を飲むと、思わず素の口調で口を開く。
「まさかっ…米花シティビル!?もしかして……完全な左右対象じゃないのか!?」
「ああ……バブルの崩壊で建築予算がなくなるという、馬鹿馬鹿しい理由のためにね!!」
そんなコナンの言葉に、森谷は苦々しく顔を歪めて声を荒げる。
「私の最大にして…最低の作品だっ!!君達に私の美学は分かるまい!……さて、10時まで後1分だ」
そして、チラリと腕時計に視線を向けると小さな笑みを浮かべる。
「!?」
(名前っ…!!)
快斗は、そんな森谷の言葉に小さく舌打ちすると慌てて携帯を開いた。
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---米花シティビル
--------米花シネマ1
----ピリピリピリ…
「……快斗だわ!!」
ロビーでトイレに行った蘭を待っていた名前は、携帯を取り出して思わず目を見開く。
(……もしかして、事件解決したのかしら)
なかなか素直になれない名前だったが、心の中では連絡を待ち侘びていた相手だったために、小さく息をつきながら電話に出る。
「もしもし…?」
『名前かっ!?今すぐそこを出ろっ!!』
しかし事件が解決したのかと思いきや、電話口から響く切羽詰まった快斗の声に眉を寄せる。
「今すぐって……快斗どうした……」
----カッ!!!
焦った様子の快斗に事情を聞こうとした名前の背後で、突然まばゆい閃光が光り、名前は小さく息をのんで振り返る。
----ドォォォォンッ!!!
そして、そのタイミングで激しい爆発音と爆風が名前に襲い掛かる。
「………なっ!?きゃあああッ!!」
そして、突然の事に名前は成すすべもないまま、激しい爆風と爆煙に包まれていった。