「時計じかけの摩天楼」編
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「よぉーし!!これで事件は一挙に解決!めでたし、めでたしぃ!!」
森谷に手錠がかけられると、小五郎は肩の力を抜きながら笑顔で手を叩く。
「………ふぅ」
(とりあえず解決したみてーだし、名前ちゃんに連絡しねーと)
いつもの調子に戻った小五郎の姿に、快斗は事件の解決を実感しながら小さく笑みを浮かべると、ポケットから携帯を取り出した。
card.565
「なるほど?その爆弾事件に、新一だけじゃなくて快斗も関わってるわけね」
(しかも既に新一と一緒に爆発に巻き込まれてるなんて……無事で良かったわ)
その頃、名前は灰原から今日起こった事件の概要を聞いて小さくため息をつく。
『ええ…ちなみに工藤君、犯人が分かったって言って森谷教授のお宅に向かったから、携帯が繋がらないって事は……』
「……推理に携帯を使ってるのね、きっと」
灰原の言葉に、名前は納得したように小さく頷く。
『ええ…おそらく。だから、事件が解決すればあなたの彼も、これ以上危険な目に合う事もないんじゃないかしら?』
「そうね……それなら良いんだけど」
灰原の言葉に、名前は小さく安堵の息をついた後に、ため息混じりに言葉を続ける。
「ところで、哀は新一が今日の約束どうするつもりなのか何か知ってる?」
『さぁ…?連絡ないの?』
「そうなの……連休前に今日の事を相談されてから、一切連絡ないまま当日を迎えるってどう思う?」
『ふふ…事件になると一直線な自称探偵さんだから、仕方ないんじゃない?』
「ちょっと…巻き込まれてる私にしてみたら、笑い事じゃないんだけど」
電話越しに響く灰原の笑い声に、名前は半ば呆れたようにため息をつく。
『そうね……今度1度文句でも言ってやったらいいわ。あなた達幼なじみは、お互いに対して甘すぎるのよ。』
「……そう?」
『ええ、私から見たらただの"過保護″だわ』
「……………。」
(まさかこの話の流れで、哀にこんなに冷たくあしらわれるなんて)
名前は、辛辣な灰原の言葉に小さなため息と共に肩を落とす。
『ふふ…まぁ良いわ。あなた、彼女が一緒だとなかなか工藤君と連絡とれないでしょ?』
「ああ…そうなのよ。蘭の前で私が新一に連絡とったら、さすがに変でしょ?」
名前は、チラリとトイレに向かった蘭が消えて行った方向に視線を向けながら言葉を返す。
『そうね…彼がどうするつもりか知らないけど…一応、工藤君にはあなたから連絡があった事は連絡しておくわ』
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「………ふぅ、とりあえず新一の方は哀に任せようかしら」
電話を切った名前は、新一や快斗に連絡がつかない理由や、昼間の快斗からの電話の意図が分かった事に安堵の息をつきながら、携帯をポケットにしまう。
「………事件が終われば、快斗からも連絡が来るかな」
そして、ふっと天井を見上げながらポツリと呟いた。