「時計じかけの摩天楼」編
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快斗は病室から出た所で病室の扉を開けたまま携帯を取り出すと、急いで名前に電話をかける。
---プルルル、プルルル
「…………。」
(連休だし、どっかに出かけるのに電車に乗るかもしれねェ!!何で気づかなかったんだ…くそっ、早く出てくれ!!)
快斗は祈るような思いで、耳元から聞こえるコール音を聞いていた。
card.552
---プルルル、プルルル
「…………。」
コール音が繰り返し響く中、快斗は落ち着かないように廊下を行ったり来たりしている。
---プルルル…プッ、
「!」
『も、もしも…』
「名前かっ!?オメー、何ですぐ出ねェんだよっ!?」
快斗は数日ぶりに聞く名前の声に小さく安堵しながらも、まだ名前がどこにいるのかを確認出来ていない状況のため、思わず口調を荒げてしまう。
『……は?ちょっと、快斗…急に何なのよ?』
「そんな事より、オメー今どこにいるっ!?」
当然の事ながら戸惑ったような反応をする名前を遮り、快斗は一番聞きたい事を尋ねる。
『……米花シティビルだけど?』
「米花シティビルか……」
(良かった。とりあえず、今の時点で駅や電車にいねェなら巻き込まれる事はないか…)
快斗は、名前の答えに小さく安堵の息をついて前髪を掻き上げる。
「歩美ちゃん、聞こえるか?今どこにいる!?」
そんな時、病室からコナンの声が聞こえてきて、快斗はチラリと病室内に目を向ける。
(あのちびっこ探偵団も、まだ電車に乗ってないと良いんだが…)
「え!?環状線の中!?もう乗っちまってるのか?」
しかし続けて聞こえてきたコナンの言葉からは、子供たち3人が既に電車に乗ってしまっている事が伺える。
『ねぇ…快斗?もしかして何かあったんじゃ…』
「なっ!!あいつら乗っちまったのかよ…クソッ!」
快斗は、耳元で名前が何か尋ねて来たのと同じタイミングで、病室にいるコナン達に向かって声をかける。
『ちょっと、快……』
(とにかく、名前が無事なのが分かって良かった。後は、早く爆弾がある場所を考えねェと!)
「とにかく、オメーはそこ動くんじゃねーぞ!!帰るにしても電車は使うな!!駅にも近付くなよ!!分かったな!!」
----ブチッ
快斗は、名前が爆発に巻き込まれる事がないようにと、口調を荒げながらそう言って釘を刺すと、名前の返事を待たずに電話を切って病室に向かう。
「本庁の中に、合同対策本部が出来た!ワシは東都鉄道の指令室へ行く。君も行くか?」
快斗が病室に戻ると、目暮がそう小五郎に声をかけているところだった。
「はっ!お供します!」
小五郎は目暮の言葉に力強く頷くと、病室に入って来た快斗とは入れ違いに、真剣な表情をして勢い良く病室から出て行った。