「時計じかけの摩天楼」編
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---ゾワッ…
「……何?急に寒気が…」
快斗が爆発に巻き込まれている頃、名前は突然の寒気にぶるりと身震いする。
「…お店の冷房が強いのかしら?」
(でも…何か、寒気というより…胸騒ぎが…)
名前は、ドクドクと高鳴る鼓動を誤魔化すようにポツリと呟いて辺りを見渡すが、しばらく視線をさ迷わせた後にポケットに入っている携帯に触れる。
「……快斗?」
胸騒ぎに紛れて、フッと脳裏に快斗の笑顔が浮かんできて眉を寄せる。そして喧嘩をして以来、数日連絡をとっていない快斗に連絡してみようかと、戸惑いがちに携帯を取り出す。
「名前ーっ!!」
「あ……蘭」
しかし、そんなタイミングで待ち合わせ場所に蘭が到着し笑顔で駆け寄って来る。名前は、連絡するタイミングを失ってしまいギュッと携帯を握る手に力を込める。
(しばらくはキッドの仕事の予定もないはずだし……喧嘩中だからって考えすぎね、きっと)
そして自分に言い聞かせるように小さく首を振りながら苦笑すると、蘭に向かって笑顔で手を振り返した。
card.546
「…………。」
頭に包帯が巻かれたコナンが眠る病室で、連絡を受けて集まった小五郎や目暮達はジッとコナンを見つめている。
「コナン君……」
「なかなか目を覚ましませんね…。大丈夫でしょうか?」
小五郎の足元では、光彦や歩美達が心配そうにコナンの顔を覗き込んでいる。
---ガラッ
そんな時、ふいに病室の扉が開き阿笠達はくるりと振り返る。
「おお…黒羽君、身体は大丈夫か?」
そこには手や足など、所々に包帯や絆創膏を貼った快斗の姿があり、目暮が心配そうに尋ねる。
「ええ……俺は、そいつみたいに身体が軽くないから。爆風の影響をそこまで受けなかったので」
診察と処置を終えた快斗は、阿笠や目暮達に小さく頭を下げながら病室に入って来ると、ベッドに横たわるコナンに視線を向けながらそう返す。
爆発自体の影響は大きく受けなかった快斗とコナンだったが、身体の小さなコナンは爆風によって飛ばされてしまい、大木に頭を強打してしまったのだ。
「…………んっ、」
「!!」
そんな時、ふいに病室内にコナンの小さなうめき声が漏れ、全員が視線をコナンに向ける。
「……あ、ここは?」
「あーっ!!コナン君、気がついた!」
「大丈夫か!?コナンっ!」
ゆるりとコナンが目を開けると、元太達は嬉しそうにコナンの顔を覗き込む。
「…緑台の警察病院よ」
「………病院?ああ、そうか…」
(あの爆発の後に運ばれたのか……黒羽も一応無事みてェだな)
そっと囁かれた灰原の言葉にコナンは一瞬首を傾げるが、すぐに状況を理解して病室内を見渡す。すると、身体のあちこちに包帯を巻いた快斗の姿を視界に捉える。
「コナーン!!」
そんな中、今まで黙って座っていた小五郎がガタンと立ち上がって大声で詰め寄る。
「これは一体どういう事なんだっ!?どういう事なのか、俺や警部殿に分かるように説明しろっ!!」
「ま……まぁまぁ、まずは先生に診てもらわんと。光彦君…先生を呼んで来てくれ」
「わかりましたっ!!」
目を覚ましたばかりのコナンに詰め寄る小五郎を、阿笠は慌てて宥めるながら光彦に声をかけた。