「時計じかけの摩天楼」編
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---キキィィッ!!
「うわぁっ!!」
コナンは何とか接触を免れたが、スケボーから落下してしまい声をあげて道路に倒れ込む。それでも、爆発物であるケースには衝撃を与えないようと、必死で抱え込んでいる。
「あっぶねェな!!………って、名探偵じゃねーか」
コナンと寸前の所でぶつからずにすんだ対向車の運転手である快斗は、原付きに跨がったまま呆然としたように目を丸くした後に、我に返ると慌てて倒れ込むコナンに駆け寄った。
card.545
「く…ろば!!」
コナンは身体に受けた衝撃に顔を歪めながらも、ハッと息をのんで立ち上がる。
「……オメー、そこそこの交通事故の後だってーのに、相変わらず驚異的な生命力だな」
快斗は、むくりと立ち上がったコナンを見て安堵の息をつきながらも、どこか呆れたように呟く。
「それどころじゃねェんだっ!!…くそっ、スケボーは壊れたか……おい、オメーの原付きに乗せろ!!」
コナンはそう言いながらも、既に原付きの後ろに跨がろうとしている。
「はぁ!?何なんだよ…急に」
快斗は慌てているコナンの様子に、ただ事ではないと感じて眉を寄せながらも、コナンに続いてバイクに跨がる。
「ったく……それで?どこに行きゃ良いんだ?」
「バーロー!!早く出せっ!!あと1分もしねェうちに爆発するんだっ!」
バイクに跨がり、くるりと振り返ってコナンに行き先を尋ねる快斗に向かって、コナンは怒鳴りつけるようにしてそう叫ぶ。
「ば…っ、爆発ぅ!?」
快斗はいきなり告げられた物騒な言葉に目を丸くしながらも、慌ててバイクを走らせる。
--ブロロロロ!!
「とにかく周りに人がいねーところまでいかねェと!!高速道路の奥に空地があっただろ!?そこに向かえっ!」
「くそっ…オメーは!!何だっていつも厄介な事件に巻き込まれるんだっ!」
快斗はため息混じりにそう叫びながら、猛スピードで道路を駆け抜けていく。
「いいから急げっ!!間に合わねーぞっ!!」
「だぁーっ!!バーロー、原付きだぞ!?これが限界だ!!あーっ、名前ちゃんに会わずに、オメーなんかと2人仲良く死んでたまるかっ!!」
快斗は後ろで急かしてくるコナンに苛だったように言葉を返しながらも、グングンとスピードを上げていく。
--ピッ、
----00:10
---ブロロロロ!!
「見えたぞっ、あの空地だっ!!」
「………ッチ」
(この距離じゃ、空地につくのと爆発と、ほぼ同時か…もしくは……!)
快斗は視線の先に空地を捉えつつ、小さく舌打ちすると、グイッと後ろに手を伸ばしてコナンを片手に抱える。
「な…何だよ!?」
「このまま、あの崖の手前で空地にジャンプして突っ込む!!宙に浮いたタイミングで、そのケースを放り投げろ!!」
「はあ!?」
「………行くぜ、名探偵!」
---グォォォ!!
目を見開くコナンを尻目に、快斗はニヤリと不敵な笑みを浮かべると、崖に向かってスピードを一気に上げる。
--ピッ、
---00:06
---ブワッ!!
「今だっ、名探偵!!」
原付きが宙に浮いたタイミングで、快斗はグイッと力強くコナンの身体を抱えると大声で叫ぶ。
--ピッ
----00:04
コナンの手から離れたケースと、操縦者を失った原付きバイクは崖から飛び出した勢いをそのままに、崖下の空地に向かって落下していく。
--ピッ、
----00:02
---ザザザザッ!!
「ぐっ…!」
「黒羽、伏せろっ!!」
快斗とコナンは、崖の斜面に落下しながらも数秒後に予想される衝撃に備える。
--ピッ、
----00:00
-----ドゥゥン!!!
--------ゴォォォォォ!!!
「うわあっ!!」
「ぐぁっ!!」
そしてラジコン飛行機の時とは比べものにならない爆音と共に、快斗とコナンは真っ黒な爆煙に包まれると、激しい爆風によって無力にも吹き飛ばされた。