「時計じかけの摩天楼」編
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---堤向津川緑地公園
「緑地公園……ここか!」
公道を猛スピードで駆け抜けたコナンは、電話を受けてから数分で指定された緑地公園に到着する。
「ん、あいつら……!?」
そんなコナンの視線の先には、公園内で楽しそうにラジコン飛行機で遊ぶ歩美・光彦・元太の姿があった。
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「おい!光彦、そろそろ代われよ!」
楽しそうにラジコンを操縦する光彦に、元太は待ち遠しそうに声をかける。
「ちょっと待ってください…結構難しいんですよ!RCの操縦って!」
「私もやってみたぁい!」
---タタタ…
「おーい!光彦、そのRCどうしたんだっ!?」
コナンは、スケボーを抱えてそんな3人に駆け寄りながら声をかける。
「あー、コナン君!」
「くれたんですよ、髭を生やした男の人が」
歩美達は、コナンに駆け寄りながらそう答える。
「……もらった?」
「ああ!これは爆撃機だって言ってな!!」
「!?」
元太の言葉にコナンは小さく息を飲んで、空中を駆け抜けているラジコン飛行機に目を向ける。
(あの胴体の下についているものは……まさか爆弾!?)
「くそっ!!……光彦貸せっ!」
コナンは小さく舌打ちすると、光彦から操縦桿を奪い取ろうとする。
「おい…何だよ、コナン!次は俺の番だぜ?」
「ちょ…ちょっと2人とも!!やめてください!」
しかし順番待ちしていた元太が間に入り、3人で奪い合う形になる。
「オメーら!あの飛行機には、爆弾が仕掛けられているんだっ!!」
---ピタッ…
「「えっ……!?」」
痺れを切らしたコナンの言葉に、光彦と元太はピタリと動きを止める。
「「うわあっー!!」」
そして、"爆弾″という言葉が徐々に現実味を帯びたのか、しばらく間を空けた後に慌てて操縦桿から手を離す。
「ばっ…馬鹿!?」
(落ちた拍子に爆発したらやべェぞ!)
コナンは、光彦と元太が放り出した操縦桿に慌てて手を伸ばす。
---バキッ!
「しまった、アンテナが折れたっ!!」
しかし僅かにコナンの手が届かず、操縦桿は鈍い音をたてて地面に落下してしまう。
「コ、コナン君!飛行機が!!」
そんなコナンの後ろで、歩美が空中を指差しながら戸惑ったように声をあげる。
「!?」
---ヴィィィィーン!!
歩美が指差す先には、コントロールがとれなくなり、コナン達の元に向かって勢いよく飛んで来る飛行機の姿。
「くそっ!みんな逃げろ!」
コナンはガチャガチャと操縦桿を動かしてみるが、完全に壊れてしまっているのか飛行機は四方八方に飛び回る。
「「「わぁーっ!!」」」
---ヴィィィィーン!!
コナンの言葉に光彦達は声をあげながら慌ててあちこちに走り出すが、歩美が逃げ出した方向に飛行機が向かっていく。
「くそっ……!」
(このままじゃ…歩美が!)
コナンは眉を寄せながらキック力増強シューズのダイヤルを回すと、壊れた操縦桿を手に狙いを定める。
「行っけぇーっ!!!」
---バキィッ!
-----ゴォォォォォ!!
コナンの蹴った操縦桿は、真っ直ぐに飛行機を目掛けて飛んでいく。
---ドゥゥンッ、ゴォォ!!
そして衝撃の加わった飛行機は、プラスチック爆弾の特徴であるオレンジ色の閃光と共に、激しい音をたてて爆発した。