「黄昏の館」編
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女子トイレの中からコツコツと足音をたてて、小さな笑みを浮かべた槍田が出てくる。
「やはり…あなたでしたか」
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そんな槍田の後ろには、いつの間にか拳銃を槍田に向けた白馬が、その場には不釣り合いにも思える優雅な笑みを浮かべて立っている。
白馬は拳銃を構えたまま、チラリと廊下に倒れこんでいる名前達三人に視線を向けて口を開く。
「爆弾を仕掛けた車に、犯人が自ら危険を冒して乗るわけがない。つまり犯人は車に乗らずに館に残った僕とあなたと名前さん…それから、蘭さんとメイドの誰かでしたから」
「あらボウヤ、随分物騒な物持ってるじゃない?」
槍田は焦る様子もなく、白馬の持つ拳銃をチラリと確認する。
「僕の部屋のベッドの枕の下に置いてあったんですよ。どうせ、後で僕を犯人に仕立てあげるつもりだったんでしょうけど」
「あら奇遇ね?私も同じ事を考えていたわ、君とまったく同じ推理をね…」
降参の意を表すように、ゆるりと両手を上げた槍田。しかし、白馬から見えないその左手の平には小型拳銃を持っていた。
---ダァッン!!
「じゅ…銃声!?」
「中央の塔の方だ!」
館内に響き渡った銃声に、小五郎と茂木は素早く反応する。そして音のした方に向かって駆け出して行く。
しかし、中央の塔にたどり着くと廊下には既に胸から血を流した白馬が倒れていた。
「ダメだ…心臓を撃ち抜かれてやがる…」
「おい!誰がが階段を…!」
地を流して倒れている白馬の姿に呆然としていた二人だったが、廊下の階段に登る足音に気付くいた小五郎は、慌てて後を追うために階段を駆け上がって行く。
その後ろを眉間に深い皺を寄せた茂木が追いかけて行った。