「時計じかけの摩天楼」編
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---プルルル、プルル…
「あ、名前か?ああ…ちょっと相談があってな。今、電話大丈夫か?」
森谷邸を後にしたコナンは、探偵事務所の近くの公園で名前に電話をかけていた。
「……は?邪魔なタイミングって……そりゃ悪かったな」
(…っていうか、こいつまた黒羽の野郎といんのかよ)
そして笑い声と共に返ってきた名前の言葉に、内心小さくため息をついた。
card.524
「それで、相談なんだけどよ……え?ガーデンパーティー?」
さっそく本題に入ろうとするコナンを遮り、電話先の名前は昼間のガーデンパーティーの事を尋ねてくる。
「今は、それどころじゃねーんだよ。今度の休みあんだろ?……ああ、週末だ。3日!」
コナンは、名前の言葉を遮って再び本題に入る。
「実は蘭から3日のオールナイトの映画に誘われて………ああ、そうだよ。そんなにでけェ声出すなよ」
蘭に映画に誘われたと告げた後の、名前の反応の大きさに呆れながらもコナンは言葉を続ける。
「ん?…いや、実は断れなくってよ。……え?だってしょうがねーだろ、あいつすげー盛り上がってて断る隙もなかったんだよ」
コナンは、どこか言い訳のように名前に事情を説明していく。
「ああ、え?いや…分かってるよ」
(まぁ確かに断れなかった俺が悪いんだけど。こいつ本当に蘭とかの事が絡むと、過保護というか…何というか)
しかし、名前から返ってくる言葉は蘭を気遣う言葉ばかりで、コナンは内心反省しながらも、大人しく名前の言葉に相槌を返す。
「まぁ……とにかく、俺もどうするか考えてみっから。オメーも、それとなく蘭に聞いてみてくれよ。……ああ、分かってるよ。悪ぃな……分かった……じゃあな」
そして名前が落ち着いたところで用件を伝えると、別れを告げて電話を切る。
「…………。」
(一応名前に頼めたから良かったが、名前の言うように自分で断るしかねーよな。やっぱり)
コナンは小さくため息をつくと、携帯をポケットにしまって探偵事務所に向かって歩き出す。
「とりあえず、ダメ元で灰原の奴にも頼んでみっかな…」
(蘭の誘いを断る以外の選択肢って言ったら、あいつに頼るしかねーけど。あいつの場合は、こんな事で解毒剤を頼んでも、解毒剤くれる・くれない以前に睨まれて終わりそうだな)
コナンは空を見上げて小さく呟きながら、大きなため息をついた。