「時計じかけの摩天楼」編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「初めまして。私が、森谷帝二です」
「は…初めまして、毛利蘭です!」
突然の森谷の登場に、蘭は戸惑いながらもペコリと頭を下げて自己紹介する。
「父と、江戸川コナン君です。今日は新一……いえ、工藤君がどうしても来られなくて……私達が変わりに」
そして続けて小五郎とコナンの紹介をした後に、自分達が新一の変わりに来た事情を説明した。
card.519
「!」
森谷は蘭の説明を聞いて小さく目を見開く。
「そうですか。工藤君は来られないのですか…」
「………。」
(どうして、そこまで俺に執着するんだ?)
残念そうに呟く森谷に、コナンは首を傾げながらも小五郎を指さしながら口を開く。
「でも…このおじさんも名探偵だよ!」
「こら、コナン!……"も″とは何だ、"も″とは!!」
小五郎はコナンの言葉に不服そうに呟いた後に、小さく咳ばらいしてから森谷に歩み寄る。
「初めまして、毛利小五郎です!」
「おお!あなたが、あの有名な……どうぞ、よろしく」
森谷は小五郎の名前を聞くと、嬉しそうな笑みを浮かべて小五郎と握手を交わす。
「…………。」
(おっちゃんが相手でも嬉しそうだな。博士の言うように、ただ新しい刺激が欲しくて俺を呼んだだけなのか?)
コナンは、そんな森谷と小五郎のやりとりをジッと見つめていた。
一通り自己紹介を終えた一行は、森谷に案内されて裏庭へ向かう。
「パーティーは裏庭でやっています……さ、どうぞこちらへ」
「うわーあ!裏庭も素敵ですね!」
蘭は、案内された裏庭を満面の笑みを浮かべて見渡す。裏庭も左右対象のシンメトリーとなっており、色鮮やかな花が咲き誇っている。そんな裏庭に、いくつかのテーブルが設置され、テーブルにはたくさんの料理やデザートが並べられている。
「……へぇ」
(さすが有名建築家先生のパーティー……音楽家にモデル。大企業の社長に評論家……そして、芸能人。テレビ朝日でよく知られている有名人ばかりだ)
小五郎と蘭の足元でパーティーの参加者達を見渡したコナンは、感心したように小さく声をあげる。
「さ……遠慮なく午後のひとときをおくつろぎください」
森谷は蘭達を裏庭の中央に促し、笑顔で料理を勧める。
「へぇ…これは、豪華だな」
「わぁ……美味しそう!これ、みんな手作りですか?」
「もちろんです!ティーパーティーには、全て手作りのものを出すのが正式なのです!どうぞお召し上がりください」
小五郎や蘭の反応に、森谷は満足気に微笑みながら小さく頷いてそう言葉を返す。
「では、遠慮なく。いただきまーす!」
蘭はそんな森谷の言葉を受けて、テーブルに置かれたクッキーの1つに手を伸ばした。