「時計じかけの摩天楼」編
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「それにしても……今日、久しぶりに来たけど…相変わらずでけーな、このビル」
名前と手を繋ぎながら、快斗は軽く辺りを見渡して感心したように呟く。
「このビルと言えば……快斗、森谷帝二さんって知ってる?」
快斗の呟きを聞いて、名前はふと思いついたように快斗に尋ねた。
card.517
「森谷…?ああ、確か有名な建築家だよな」
快斗は突然出てきたその名前に少し考えるように視線をさ迷わせたあとに、そう言葉を返す。
「そうそう」
「その森谷……何とかがどうしたんだ?」
「"森谷帝二さん″ね。……この米花シティビルもその森谷さんの設計なんですって」
名前は、辺りを見渡しながら快斗に告げる。
「へぇ……」
(そういや、このビルが完成した時に確か話題になってたもんな。……で、結局それがどうしたんだ?)
快斗は、名前の言葉に感心したように辺りを見渡しながらも、名前の言いたい事の意図が分からずに首を傾げる。
「それでね、その森谷帝二さんがね……」
そんな快斗を尻目に、名前が話の確信に繋がる話を始めたため、快斗は黙ったまま名前の話に耳を傾ける。
「何故か分からないけど、新一をアフタヌーンティーのガーデンパーティーに招待したのよ」
「アフタヌーンティーのガーデンパーティー?」
快斗は聞き慣れない言葉に、首を傾げる。
「ええ…森谷さんから、新一の所に招待状が届いて。今日がそのガーデンパーティーなのよ。それで、その招待状の内容がね……」
名前は、先日阿笠博士の家で見た招待状の内容を快斗に伝える。
「………へぇ。建築家が探偵を招待するって、そいつも変わってんなぁ」
快斗は招待状の内容を聞いて、どこか呆れたような表情で小さく呟きながら何かを思いついたように言葉を続ける。
「それで?招待された名探偵は行けねーだろ?どうしたんだよ、その招待状」
「そうなのよ…それで、新一は私に変わりに行けって言ったんだけど…今日は元々快斗との約束があったでしょ?だから、今頃"コナン君″が蘭とおじさんと一緒に行ってるの」
名前は、可笑しそうにあえて"コナン"の名前を強調して小さく笑いながら告げる。
「へぇ……名前ちゃんは良かったのかよ?そのお茶会、行きたかったんじゃねーの?」
「ううん。確かにガーデンパーティー自体には、どんな雰囲気なのか興味あるけど。堅苦しいのも苦手だし、私は快斗と買い物してた方が楽しいもの」
「今なら俺、気分がいいから名前ちゃんに何でも買ってあげちゃう」
サラリと告げられた名前の言葉に、快斗はジーンと感動しながら嬉しそうに宣言する。
「アハハ、単純ね。じゃあ、帰る前に一緒に甘いものでも食べようか?」
快斗の言葉に、名前はクスクス笑いながらそう提案する。
「おお、良いじゃん!!食い行こうぜ!俺、チョコアイス食いてぇ!」
「ふふ、いいわね」
(結局、快斗が食べたい物になってるけど……快斗が楽しそうだから良いか)
「確か1階にアイス屋が入ってたよな?」
「そうね、でもチョコアイスなら2階のレストランにもありそうだけど」
「お!そっちの方がいろいろありそうだから、そっちにするか!」
名前は急にテンションが上がった快斗に微笑みつつ、グイグイと先へ進む快斗に手を引かれて先へすすんだ。