「時計じかけの摩天楼」編
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card.513
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謹啓
突然お手紙を差し上げますご無礼をお許しください。
私は、かねがね高校生探偵であられる貴兄の活躍を新聞やTVで拝見し、ぜひ一度お目にかかってお話をさせていただきたいと思っておりました。
つきましては、来たる4月29日の火曜日、午後3時半から拙宅で開かれるアフタヌーンティーのガーデンパーティーにご招待致したく、ここにご案内申し上げる次第です。
敬具
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「……へぇ、アフタヌーンティーのガーデンパーティーなんてお洒落で良いわね」
手紙を読み終えた名前は、頬を緩ませながらもう1度封筒に目を向ける。
「あら、まだ何か入ってるわよ」
「……ん?ああ、招待状だな」
封筒の中には、招待者"工藤新一″の名と"同伴者歓迎″と印されたカードが入っている。
「…なぁ博士、森谷帝二って知ってるよな?」
「ああ、もちろん知ってるとも!」
阿笠は今まで離れた場所で何か作業をしていたが、一段落ついたのか名前とコナンがいるテーブルに近付いてきながら言葉を続ける。
「東都大建築学科の教授で、日本でも指折りの建築家じゃろう?」
「そんな偉い先生が、どうして新一を招待するのかしらね?」
阿笠の言葉に、名前は不思議そうに首を傾げる。
「……建築家というのは、芸術家でもあるからな。常に新しい刺激が欲しいんじゃろ」
「そんなもんかねぇ?」
阿笠の言葉に、コナンはどこか納得のいかないような表情で小さく首を傾げる。
「それでどうするの?……"工藤新一″は行けないじゃない?」
「どうすっかなー」
名前の言葉に、コナンは軽く身体を伸ばしながら視線を天井に向けたあと、チラリと名前に視線をうつす。
「オメー、変わりに行くか?」
「え…私?」
「オメーも一応、世間的には高校生探偵だろ。それに好きだろ?こーいうの」
「ガーデンパーティーは魅力的だけど、森谷さんが知ってるほど私は新一みたいに名が知れてないわよ。それに、その日は先約があるし。」
名前は、小さく肩を竦めながら首を横に振る。
「なんだよ?どっか行くのか?」
「ええ、ちょっとね」
名前は、ニコリと笑いながら曖昧に答える。
「……ったく、仕方ねー。蘭を通しておっちゃに頼んでみっか」
コナンはそんな名前の答えに小さくため息をつくと、招待状を見ながらそう呟いた。