「探偵甲子園」編
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「なぁ、名前」
「あら、平次…なーに?」
「なんや、平次どないしたん?名前ちゃんに何か用事?」
名前と和葉達が会話しているところへ、コナンと平次が近付いて来て声をかける。名前達は、会話をやめて平次達に視線を向けた。
card.507
「お前、帰りも電車で帰るんか?」
「あ…そういえば名前ちゃんと黒羽君は、ここまで電車で来た言うてたなぁ」
平次の言葉に、和葉も思い出したように呟きながら名前を見る。
「そうね、電車で帰るつもりよ」
名前は、2人の質問に首を傾げながら言葉を返す。
「ごめんね、名前。お父さんが、もう少し大きなレンタカー借りてたら、名前達2人も送って行けたんだけど」
「ふふ……良いのよ。大した距離じゃないし」
申し訳なさそうに話す蘭の言葉に、名前は苦笑しながらそう言葉を返すと、平次に視線を向ける。
「それにしても、平次どうしてそんな事聞くの?何か用事でもあった?」
「あー、いや……その…」
「何か平次兄ちゃん、快斗兄ちゃんと喋ってみたかったみたいだよ」
「バッ、くどっ…お前!!」
名前の問いに、どこか言いにくそうに口ごもる平次の足元で、コナンが呆れたような視線を平次に向けながらサラリと告げる。
「なんや……平次、黒羽君に何の話があるん?」
和葉はコナンの言葉に慌てる平次を見て、不思議そうに首を傾げる。
「……別に何でもええやろ」
(あのロッジじゃ、事件の話ばっかりであいつとほとんど会話してへんのに……このまま帰るんが、ちょっと気になっただけやから特別に話があるわけやないし……)
平次は快斗に何か用事があるわけでないため、和葉の問いに何と言葉を返せば良いか分からず、ため息混じりに曖昧に言葉を返す。
「…はあ?あんた一体なんなん?」
「平次、快斗に用事があるならそこにいるから……」
(平次が快斗相手に何の用事かしら?)
そんな平次の態度に不審そうに眉を寄せる和葉の横で、名前はそう言いながらくるりと振り返るが、途中で言葉を切る。
「あら……いない」
(さっきまで白馬君と何か話してたのに……白馬君もいなくなってるわ)
名前は、つい先程まで白馬と何かを話していたはずの快斗の姿が見当たらないことに首を傾げる。
「私ちょっと探して来るわ。狭い船だし…甲板にいるんじゃないかしら?平次、ここで待っててくれる?」
「あ……いや、ええよ。お前のか…か…か、彼氏なら…そのうちまた会う機会あるやろ」
「…………そう?」
名前は、自分を引き止める平次の言葉に不思議そうに首を傾げる。
「ああ……悪かったな」
「…………。」
(こいつ……"彼氏″って単語に、どもりすぎだろ)
そんな平次の足元で黙って話を聞いていたコナンは、呆れたようにため息をついた。