「探偵甲子園」編
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「その答えは、いい加減聞き飽きましたよ」
白馬は快斗がため息混じりで答えた返事に、同じくわざとらしいため息をしながらそう返す。
「バーロー…それは、こっちの台詞だ。俺だって言い飽きたぜ。しつけーんだよ、オメーは」
card.506
白馬はサラリと前髪を掻きあげると、呆れたような表情で口を開く。
「僕はこれまでしつこくしたつもりはありませんでしたが、これからはしつこいと言われようと何度でも同じ事を言う必要がありそうですね」
「はあ!?オメー、いい加減に……」
「彼女を、犯罪者の恋人にするつもりですか?」
「!」
白馬の言葉に反論しようとした快斗の言葉を遮るように、白馬は鋭い口調で言葉を被せる。
「君が何を考えているのか理解しがたいですが……君の行いは、君の"大切な彼女″を含めて、多くの人間に影響を与えるという事を肝に命じた方が良いですよ」
白馬は腕を組んで、少し離れた場所で和葉と笑顔で会話している名前を見つめながら告げる。
「僕は、彼女の涙は見たくありません」
「…………。」
(こいつ……)
そんな白馬を、快斗は僅かに眉を寄せて見つめたあとに小さくため息をついてから口を開く。
「……オメーが、」
「………。」
白馬は、名前達から快斗に視線を戻す。
「オメーが、何を気遣っているのか知らねーが……だいたい俺と付き合ってる名前が、"犯罪者の恋人″になるっていう意味が分からねーな」
(……そもそも俺は、捕まる気なんかねェし)
快斗は怪盗キッドだという事を疑う白馬に対して、あくまで自分とは無関係だと否定の言葉を返す。
「……………。」
白馬は、そんな快斗を黙ったまま見つめている。
「それに、俺は名前を幸せにしすぎる事はあっても……悲しませるような事はねーから」
そんな白馬に向かって、快斗はにやりと口元に笑みを浮かべながらそう告げる。
「…っ、君という人は…」
白馬は、快斗の表情と言葉に呆れたように肩を落とす。そんな白馬の肩をポンッと叩いて、快斗は更に言葉を続ける。
「ま、そーいう事だからさ。ご心配どうも?」
快斗は小さく笑いながらそう告げると、ヒラヒラと手を降ってその場から離れてて船の甲板に向かう。
「……………。」
白馬はそんな快斗の後ろ姿を見送りながらため息をつくと、視線をもう一度名前に向ける。白馬の表情には、呆れているようで、どこか楽しんでいるような笑みが浮かんでいた。