「黄昏の館」編
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探偵達があれこれ話し合っても、なかなか毒の混入方法や犯人が誰なのかは分からない状態で、小さくため息をつきながら茂木が空気を変えるように口を開く。
「とりあえず…俺達の車の確認に行ってみないか?」
「そうね……もしかしたら爆発を免れた車もあるかもしれないものね」
card.50
全員で外に出てみると、駐車場に止めていた車は見事に炎に包まれていた。そんな中、メイドの車は裏門に止めるように指示されていた事がわかり、裏門まで確認してみるとメイドの車は無事だった。
「たまたま1台だけ無事に残っていて良かったわね」
「きっと犯人も裏門の車の事は忘れてたんだろ」
話し合った結果、本当に橋が落ちているのかを無事だったメイドの車を使って確認しにいく事になる。
「じゃあ……誰が橋まで行くのかは、このコインで決めない?」
コナンの提案を受けて、コナンがジャラジャラと車のボンネット上に並べたコインに探偵達が手を伸ばしていく。
そして車に乗るのは千間、小五郎、茂木の3人となった。
「…気をつけてよ!お父さん!」
「おう!任せとけ!お前らも一人にならないで、必ず誰かと一緒にいるんだぞ」
門の外まで見送るために出てきた蘭の言葉に、親指を立てた後小五郎は助手席に乗り込もうとする。
(………あ、)
「…ん?名前どうかしたか?」
名前は助手席に乗り込もうとした小五郎の背中を見て、思わず小五郎の上着の裾をギュッと掴む。
しかし名前自身も無意識の行動だったのか小五郎に声をかけられて、ハッと我に返る。
「…………えっと、」
「名前どうした?」
自分の顔をジッと見つめる名前に、小五郎はもう一度優しく声をかける。
「…な、何でもないです。おじさん気をつけてね?」
「…ああ、心配するな」
小五郎は名前の頭にポンッと触れたあと、改めて車に乗り込んで橋に向かう。車が遠ざかっていくのを名前はぼんやりと見送る。
(……どうしてかしら。"あの人″と一緒におじさんを行かせちゃいけないような気がしたんだけど)
「…名前?」
「あぁ…蘭どうしたの?」
「名前こそどうしたのよ?」
「えーと…この館不気味でしょ?おじさんいないと、知り合いの大人がいないから心細くて…つい、ね」
「なんだ!名前も怖かったのね!…大丈夫よ、お父さんすぐ戻って来るから。それまで私と一緒にいよう!」
名前は何とか蘭を誤魔化して、蘭と共に館の中に戻って行った。