「探偵甲子園」編
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「無理無理!お前らは探偵なんて気取ってるが、所詮中身は寸足らずのガキ共…」
名前と快斗が小声で会話する中、七槻と平次の会話を聞いた槌尾が鼻で笑うように口を開く。
「…………。」
(あのオッサン飲んでるし……)
馬鹿にするような言葉を放つ槌尾は、こんな状況ながらも酒を飲んでいる。その姿を見たコナンは、呆れたようにため息をついた。
card.492
「…ま、所詮お前らは見かけ倒しって事だ」
「!!」
槌尾の厭味のような言葉を聞いたコナンと平次は、その言葉に何かを閃いたのかハッと息を飲む。
---ダッ!
---ゴソゴソ…
そして、コナンは勢いよくダイニングから飛び出して行く。
一方、平次は何かを探るようにポケットに手を入れる。そして、手探りで何かを見つけたのか小さく口元に笑みを浮かべながら口を開く。
「……フン、ほんなら見かけ倒しの推理……聞いてもらおやないけ!」
「「「え?」」」
---コナンside
(間違いない……)
平次が自信たっぷりに口火を切っていた頃、コナンは時津の部屋で窓を確認して自分の考えを確信する。
(犯人は…越水七槻(あの人)!)
---白馬side
(なるほど。そういう事ですか)
ダイニングに戻らずに、ある人物の工具箱を確認していた白馬。平次とコナンが何かに気付いたのとほぼ同じタイミングで、いつもの余裕に満ち溢れた笑みを浮かべる。
(つまり犯人は…槌尾広生(あの男)!)
---主人公side
「何だ?白馬もいねーし、名探偵は出て行っちまうし…色黒探偵は推理を始めるみてーだし。どうなってるんだ?」
快斗は、突然それぞれ別々の動きを見せた探偵達の行動に首を傾げる。
「みんな、いろいろ気付いたんじゃないかしら」
そんな快斗に、名前が小さく笑いながら言葉を返す。
「ふーん…って事は、名前ちゃんも?」
「まぁ……一応ね」
「…の割には、浮かなそうじゃん?」
「どんな理由があっても、殺人は決して許される事じゃないでしょ?」
「…ああ」
快斗は突然の名前の質問の意味が分からないながらも、当然だと言うように小さく頷く。
「だから……きっと犯人には、感情移入も同情もしちゃいけないんでしょうけど」
「……え?」
「…………。」
(こうやって、事件に巻き込まれる度に思うけど。せっかく知り合った誰かが、"犯人″だっていうのは、あまり良い気分じゃないわね。)
首を傾げる快斗を尻目に、名前はある人物に視線を向けながら小さくため息をつく。
「…………。」
快斗は不思議そうに首を傾げながらも、浮かなそうにしている名前を心配そうに見つめていた。