「探偵甲子園」編
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「密室殺人…しかも、犯人は越水さんと…甲谷さんと槌尾さんの中の誰かって事になるよね?」
「お…おい、ボウズ…」
「どうして我々だけが…」
コナンの言葉に、槌尾と甲谷は戸惑ったような表情を見せるが、七槻だけは腕を組んで小さく笑った。
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「ふっ……確かに君の言う通りだね。さっき、時津君が2階にあるこの部屋を密室にするって宣言して、ボク達と別れた後…ボク達は1階のダイニングルームで夕食を食べていたんだけど」
コナンの言葉に小さく笑った七槻は、時津の遺体にチラリと目を向けながら言葉を続ける。
「ボクは、みんなが食べ始めてすぐトイレに立って10分くらい戻らなかったし…槌尾さんはボクがトイレから戻った後にしばらくしてから、煙草を取りに自分の部屋に行った。そして甲谷さんは、なかなか戻って来ない時津君の様子を見に時津君の部屋へ…」
七槻は戸惑った表情を見せる槌尾や甲谷を見渡しながらそう話すと、最後に白馬や名前達に視線を向けて更に言葉を続ける。
「その間、君達がずっと一緒にダイニングにいたなら……そういう事になるみたいだね」
「……それに関しては、僕達はお互いのアリバイを証明出来ますね」
「ああ…コイツが言うように、お前ら3人以外はダイニングから出て行かへんかったからな」
七槻の言葉に、白馬と平次は頷きながらそう答える。
「ちょ、ちょっと待ってくれ!!俺は無実だ…雇われてここに来ただけなんだっ!!」
容疑者が絞られてきた状況に、槌尾は慌てて声をあげる。
「誰にや?ここまできて、まさか日売TVとちゃうやろ?」
「そうね。本当に人が死んでしまうようなこんな企画を…」
「TV局が組むわけねーもんなぁ?」
平次がジト目を向けて槌尾に尋ねるのに続いて、名前と快斗も言葉を続ける。
「ほ、本当にTVの企画だと思ったんだ…」
自分を見つめる平次やコナン達の視線を受けて、槌尾はしどろもどろに事情を説明を始める。
「お、俺…昔小さな劇団に入ってて、俺の演技を見た日売りTVの社員って奴から"TV局のディレクター役を引き受けてくれないか?″って手紙が来たんだよ。前金で50万…指定された人物をこの無人島に集めて偽物だとバレなきゃ…更に50万!ほら、誰でも飛びつくような…おいしい話だろ?」
「…で、バレたら?」
槌尾の説明を聞いて、白馬は真剣な表情でそう尋ねる。
「バレても最後までしらばっくれて、この探偵甲子園の企画をやり通したら…半額の25万くれるって…」
「「……………。」」
観念したかのように全てを正直に話し始める槌尾の姿を、探偵達は不審そうに眉を寄せながら見つめていた。