「探偵甲子園」編
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「い、今…アイツ血まみれだったよな!?」
---ダ…ッ
「くそっ!!僕がロッジに戻って、部屋の扉を破って時津君の部屋に…」
時津が寄り掛かる窓を黙り込んで見上げる平次を尻目に、白馬は珍しく顔を歪めながらそう告げると勢いよく駆け出す。
---タンッ!
「え……?」
---ガシッ!!
しかしロッジ駆け出していた白馬は、平次が助走つけてジャンプし、時津が寄り掛かっている窓によじ登ろうとする姿を見て、驚いて足を止める。
「お…おい!!君っ…!」
戸惑いながら制止する白馬を尻目に、平次はどんどん窓によじ登っていった。
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「平次、気をつけて!」
「わーっとる!!」
平次は窓によじ登りながら、地上で心配そうに自分を見つめている名前に言葉を返す。
---パリン、ガシャン!!
時津がよりかかる窓にたどり着いた平次は、肘で窓ガラスを割ると割れた部分から手を入れて窓の鍵を開ける。そして鍵をあけた窓から、室内に入り込む。
「どうだ…服部!?」
そんな平次を見守っていたコナンは、口調を変えるのも忘れて大声で尋ねる。
「………。」
平次は血にまみれた時津の姿を見て眉間に皺を寄せながら、スッと時津の首元に手を伸ばす。
「…………。」
「平次?」
「おい、どうなんだ!?」
時津の身体に触れたまま口をつぐんでいる平次を見つめながら、名前と快斗が大声で尋ねる。
「アカン……」
平次は脱力したように僅かに肩を落とすと、時津の身体から手を離して口を開く。
「………ホンマに死んでるで」
そして、何ともやり切れないような表情でそう呟いた。
「…くそっ!」
(どうなってるんだ!?ただの番組の企画じゃなかったのかよ?)
そんな平次の言葉に、快斗は悔し気に小さく舌打ちする。
「…………。」
(参加者の中に犯人がいるのか……それとも、俺たちの他にも誰かが隠れていて招待された参加者の探偵達がターゲットなのか?どっちにしろ、こんな危なっかしい所じゃ名前から目が離せねぇな…)
快斗は、隣に立つ名前をチラリと見ながらガシガシと頭を掻く。
「どうして時津君が……」
名前はそんな快斗の視線には気が付かずに、呆然と時津の部屋の窓を見つめながら小さく呟いた。