「探偵甲子園」編
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「それを探り当てるのも探偵の仕事」
甲谷の言葉に、名前や白馬達は甲谷に視線を向ける。
「そう存じ上げておりますが……」
甲谷はそんな視線に構わずそう言いながらも、淡々と食器を下げ続けた。
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「まぁ……確かにそうですが、外界と隔離されたこの状況では調べようが……」
白馬は、甲谷の言葉に苦笑しながら呟く。
「"ラベンダー屋敷の殺人事件"」
そんな白馬の言葉を遮るように、パクパクと食事を続けながら七槻がサラリと呟く。
「「「……え?」」」
「!?」
(あら?今、槌尾さん何か顔色変わった…?)
七槻の突然の言葉に反応する探偵達に交じって、ビクリと七槻の言葉に反応した槌尾の顔色は真っ青になっている。その表情を見て、名前は僅かに眉を寄せる。
「ボクが"ラベンダー″で思いつくのは、1年前に四国で起きたその事件くらいかなぁ」
そんな中、七槻はまわりの視線に構わずに言葉を続ける。
「ラベンダー屋敷の殺人事件ねぇ。何だかドラマのタイトルみてーだな。……名前ちゃん知ってる?」
快斗は七槻の言葉に首を傾げながら、隣の名前に尋ねる。
「ええ、ちょっと聞いた事ある程度だけど」
「どんな事件なんや?」
快斗の問いに頷く名前に、コナンと快斗ごしに平次が名前に尋ねる。
「……確か、殺されたのはその屋敷に住んでいたお嬢様で、最初は自殺だと思われていたけれど半年後に急に他殺だって分かったらしいわよ」
「……半年後に?」
「何か他殺だと断定する新しい証拠でもあったんやろか」
名前の説明に、平次とコナンは不思議そうに首を傾げる。
「それで、その犯人は分かったんですか?」
そんな平次とコナンの奥の席に座る白馬が、スッと顔を出して名前に尋ねる。
「ごめんなさい。私もそこまでは私も分からないわ…」
「確かボクは、捕まる前に自殺……って聞いたけど?」
首を傾げる名前の向かいで、七槻が食事を続けながら口を開く。
「あ…そうなんですね。それは初めて聞きました」
「ボクも、だいぶ前に新聞か何かで見ただけだから…曖昧な情報だけどね」
---ガタン…
「「「…………え?」」」
そんな七槻と名前の会話を遮るように、突然音をたてて立ち上がった槌尾。名前と七槻は、会話をやめて槌尾に視線を向ける。
「おっさん、どうかしたか?」
僅かに顔を歪めている槌尾に、快斗は心配そうに声をかける。
「い……いや、ちょっと煙草が切れたから……部屋に取りに……」
そんな快斗に対して、槌尾はぎこちない笑みを浮かべながらそう返すと、スタスタとダイニングから出て行く。
「なんか、様子がおかしいわね」
「ああ…」
そんな槌尾の様子を、名前と快斗は顔を見合わせながら見送った。