「探偵甲子園」編
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「まず……1つ」
名前と快斗が顔を見合せる中、コナンがゆるりと口を開く。
「オメー、俺の前で堂々と名前に手出してんじゃねー」
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「え?」
「……私?」
何を言われるのかと身構えていた快斗は、コナンの言葉に意外そうに目を丸くする。
「名探偵?"手を出す″も何も……俺、名前ちゃんと付き合ってるんだけど?」
「オメーが、馬鹿みてーな顔して名前にベタベタしてんのを見るのは、非常に不愉快だ」
「なっ…!?」
「……………。」
快斗がコナンの言葉に顔を歪める隣で、名前は気まずさからか何とも言えないような渋い顔をする。
「…それから、もう1つ」
「えっ…おい、俺が反論する間もねーじゃねーか!拒否権なし!?」
どんどん話を進めようとするコナンに、快斗は慌てたように反論する。
「……もう1つだが、」
「えっ…俺、もしかして無視されてる?」
しかしコナンは、そんな快斗を尻目に言葉を続ける。
「"さっき″みてーな話を、もう1度俺にしてみろ。俺は"現行犯″なんて事なんか構わずに、オメーを捕まえて警察に突き出してやる」
「………………。」
自分を睨みながら低い言葉でそう話コナン。快斗はビシリと固まって口ごもる。
「よーく覚えとけよ」
コナンは、そんな快斗をチラリと見ながら踵を返すと、スタスタと平次の元へ向かう。
「……名前ちゃん」
「……何?」
そんなコナンの背中を見送りながら、快斗はポツリと口を開く
「俺……今、なんか泣きそうなんだけど…」
「うーん、ちょっとからかいすぎたんじゃない?」
ズケズケと好き放題言われて肩を落とす快斗を横目に、名前は困ったように言葉を選ぶ。
「でも…ほら?新一って、馬鹿がつくくらい真面目だから。私達が、人前であんまりくっついたりする姿は…ちょっと不愉快だったんじゃないかな………って」
名前は快斗に気を使いながらも、新一の気持ちを汲むように戸惑いがちにそう伝える。
「……いーや。あれは、オメーの兄貴として言ってるんだぜ?絶対」
しかし快斗は、呆れたような表情で平次と話すコナンを見ながら首を横に振る。
「……兄?」
(いつから快斗の中で、新一が私の兄になったのかしら…?)
名前が快斗の言葉に首を傾げる中、快斗は名前の言葉には触れずに大きくため息をつく。
「……ったく、しかも自分が奥手なのを棚に上げて…図星を突かれたからって俺にあたりやがって!!」
「……………。」
(まぁ……その件に関しては、否定できないわね。新一いつまでもハッキリしないし…)
名前は、蘭と新一の何とも言えない微妙な関係を思い返して小さく苦笑する。
「俺達は名探偵にも負けねーで、これからも今まで以上にラブラブしよーぜ!!」
快斗は全く懲りていないのか、そう言いながら名前の肩に手を廻してグイッと抱き寄せる。
「………人前では、ほどほどにね」
(この様子だと、また近いうちに揉めそうね)
名前は、ニヤニヤと笑う快斗に困ったように曖昧な笑みを浮かべた。