「探偵甲子園」編
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---コンコン
「槌尾様、お食事の用意が出来ました。槌尾様?」
「……返事がないわね」
甲谷が槌尾の部屋の扉をノックしながら声をかけるが、中からは何の返事も返って来ない。
---ガチャガチャ
「鍵もかかってるみてーだな」
快斗が試しにドアノブをまわしてみるが、ドアには鍵がかかっていた。
card.465
「アカンなぁ、こら鍵かけて中で熟睡してるんやないか?」
「ん?」
「快斗、どうかした?」
平次がため息をつきながら呟くのを聞きながら、快斗はドアから手を離す。すると、ふと自分の手を見つめて小さく声をあげる。
「……これ、」
「それ、血じゃない!?ほら…このドアノブに血がついてるわ」
ドアノブを掴んでいた快斗の手には赤い血がついている。それを見た名前は、目を見開いて扉を確認する。
「おっさん、この部屋に合鍵は?」
快斗はくるりと振り返って甲谷に尋ねるが、甲谷は小さく首を振る。
「鍵自体ありません。皆様の部屋と同じく、内側からロック出来るようになっているだけで……」
「……まいったわね」
「小生達の部屋と同じなら、窓も2つあるはずだよねぇ?」
---ダッ!
「…じゃあ、外から中の様子を!」
緊迫した雰囲気の中、時津がのんびりした調子で呟くと、白馬が窓を確認するために外に出ようと駆け出していく。
---ドンッ!!
「「え!?」」
しかしそれと同時に突然響いた大きな音に、白馬と時津が驚いて振り返ると、そこには鍵の閉まった扉に勢いよく体当たりする平次の姿。
---ドンッ、ドンッ!!
「ちょっと…君、」
---ドンッ!
七槻が戸惑いながら制止するが、平次は構わず体当たりを続ける。
「……………。」
平次の行動に戸惑ったような表情を浮かべている白馬や時津達だが、名前は真剣な表情で黙ったまま平次の姿を見つめる。
「おい、もう少しドアノブ側に身体をぶつけた方が開くんじゃねーか?」
扉が小さく、一人しか体当たりすることが出来ないため、快斗は後ろから様子を窺いながらもどかしそうに平次に声をかける。
「くそっ!わーっとるわ!!」
---ドンッ!
------ドカッ!!
そして息を切らしながらも、平次が渾身の力を込めて体当たりすると、鈍い音と共に扉が開く。
「開いたわっ!」
「!?」
「……つ、槌尾さん!?」
壊れた扉から室内を覗き込むと、部屋の中央にはロープで身体を縛られて倒れている槌尾の姿があった。