「探偵甲子園」編
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「では、お料理をお持ちするので少しお待ちください」
名前達をダイニングに案内した甲谷は、そう告げると一旦ダイニングから出ていく。
「…名前ちゃん」
そんな甲谷を見送った後に、快斗は名前に小声で声をかける。
「どうしたの?」
「俺ちょーっと、トイレに行って来るから……何かあったら大声で俺を呼べよ?」
「……わかったけど、どれだけここの人達を信用してないのよ」
名前は至極真剣にそう告げる快斗の姿に苦笑しながら、ダイニングを出る快斗の背中を見送った。
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「名前さん、黒羽君はどこへ?」
快斗が出て行ったダイニングで、部屋の隅にあった椅子に腰を降ろした名前の元に白馬が笑顔で近づいて来る。
「ちょっとお手洗いに行ったわよ」
「そうですか……隣良いですか?」
「ええ、どうぞ」
名前は笑顔で頷くと、白馬を自分の隣の椅子に座るように促す。
「……改めてお久しぶりですね、名前さん」
「そうだね。まさか、こんな企画でまた白馬君に会うなんて思ってなかったわ」
(そういえば、この間会った時は最後にヘリから飛び降りちゃったから、挨拶も何にもせずに別れたのよね)
名前は白馬に言葉を返しながらも、黄昏の館での白馬とのやり取りを思い出す。
「そうですね。僕はあなたとの再会も驚きましたが、まさか黒羽君と名前さんが一緒に来るとは思いませんでしたよ。……不躾な質問ですが、彼とは付き合ってるんですよね?」
「ええ、改めてそう聞かれると何だか恥ずかしいけど……一応ね」
(やっぱり快斗の話が出るわよね。キッドの話も……出るのかしら)
名前は笑顔で白馬に言葉を返しながらも、怪盗キッドに執着する白馬に下手な答えを返すわけにはいかないと、心の中で警戒する。
「名前さんは、黄昏の館に来た頃は転校してきたばかりだったんですか?」
「……そうだね、あの館に行く少し前だったかな」
「黒羽君とは……あの時にはもう?」
白馬は優しい笑みを絶やさぬまま、次々に名前に質問を続ける。
「ううん。あの頃は、本当にただの友達よ。あの後、しばらくしてからだったかな?」
(黄昏の館の後も、学校生活以外にロイヤル・エクスプレスに乗ったり、エッグの事件とかいろいろあったものね)
名前は快斗との思い出を振り返りながら、白馬に言葉を返す。
「そうですか…」
白馬は名前の返事に相槌をうちながらも、何かを考えるように顎に手をあてた。