「探偵甲子園」編
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「平次の制服姿なんて見るの、中学の時以来ね。何だか懐かしいわ」
甲谷の後に続いて歩く名前は、少し前を歩く平次を見て呟く。
「そうやなぁ……なんや、お前は私服のままやんけ」
平次は名前の言葉に小さく頷きながら、チラリと名前の隣を歩く快斗を見て言葉を返す。
「俺は、名前の付き添いで来ただけだし……"探偵甲子園″に参加しねーから、良いんじゃねーか?」
「ま……そらそやな」
(あかん…こいつとは、なかなか話が弾まん)
快斗にサラリと言葉を返さられた平次は、納得したように頷くが、それ以上の言葉は続かずに渋々視線を前に戻した。
card.459
「平次、快斗と話したいんじゃない?」
「…え?」
名前が前を歩く平次を見て小さく微笑みながら呟いた言葉に、快斗は不思議そうに首を傾げる。
「平次…不器用だからね。快斗の事、気になってるんでしょうけど……なかなか話しが弾まないって所かしら……」
「えー?俺さっき、名前ちゃんの部屋の事で突っ掛かっちまったから気まずいんだけど」
快斗は、先程の平次とのやり取りを思い返して僅かに眉を寄せる。
「ふふ……まぁ、1泊2日の企画だし。快斗の性格なら…誰とでも仲良くなれそうだけどな」
「ま………他でもねー大事な名前ちゃんの友達だからな。善処するよ」
快斗はチラリと前を歩く平次を見た後に、名前に向かって優しく微笑む、ポンポンと名前の頭を軽く撫でた。
「せやけど、古いロッジやなぁ」
後ろで快斗と名前が自分の話しをしている事には気づかずに、平次は辺りを見渡しながら呟く。
「そうですね。所々は、補修されているようですが…」
白馬も、平次の言葉に小さく頷きながら廊下の壁や天井を見る。
「誰の持ち物なの?」
「さぁ……どこかのお金持ちが使わなくなったこのロッジを安く貸し出しているとか……聞きましたけど」
前を歩く甲谷も詳しい事情は知らないようで、首を傾げながら答える。
「無人島にこんなロッジを所有出来るんじゃ、結構な金持ちなんじゃねーか?」
「そうよね…古いけど結構大きな建物だし」
名前と快斗も、甲谷の言葉に感心したように辺りを見渡しながら呟く。
「そういえば……」
皆がロッジの話題で会話している中、時津が辺りを見渡しながら甲谷に向かって言葉を続ける。
「彼女はもうダイニングに行ってるのかい?」
「いえ…これからお呼びするところです」
「彼女?この島に女も来てたんか?」
「白馬みてーに、俺達が乗って来た船以外で島に来てたのか?」
時津と甲谷の会話に、平次や快斗は不思議そうに首を傾げる。
「ふふ……」
「いたよ…ずっと一緒に」
そんな2人に、名前と時津は小さな微笑みを浮かべて曖昧に言葉を返した。