「探偵甲子園」編
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「……ふっ。それが今回、僕がここへ来た理由の1つでもあるんですよ」
"東の高校生探偵は工藤新一だっ!″と、ムキになっている平次を尻目に、白馬は小さく微笑みを浮かべてそう答える。
「それが理由って、白馬君…新一と何か関係があるの?」
名前は白馬の言葉に、不思議そうに首を傾げて尋ねた。
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「…名前さんは、工藤君とお知り合いで?」
白馬は、"工藤新一″の事を自然に"新一″と呼んだ名前に首を傾げる。
「ふふ、幼なじみなのよ」
「ほおー、そうでしたか。実はウチのバァヤが、そこにいるディレクターから電話を受けたんですよ」
白馬は、チラリと槌尾に視線を向けながら言葉を続ける。
「……連絡の取れない工藤君の代わりに、東の代表として僕にこの企画に参加して欲しいとね」
「…………。」
(やっぱり名探偵も、この企画の参加者に含まれてたんだな……)
快斗は白馬の言葉を聞きながら、チラリと平次の足元で我関せずというように黙っているコナンを見る。
「その言葉に、バァヤは心をひどく痛めてしまったらしく……"東に白馬探在りって所をお茶の間の皆さんに知らしめておくれ″と、せがまれてしまって。仕方なくイギリスから舞い戻ったというわけです。」
「へー、それでわざわざイギリスから戻ってきたのね」
(ふふ……白馬君の言う、"バァヤ″さんって、何だか良い人そうね)
名前は、見た事も面識もない白馬のバァヤを思い浮かべて小さく微笑む。
「ええ……ですが、どうやら僕は東の探偵にはふさわしくないようですね」
「当ったり前や!!」
白馬は名前に言葉を返しながら、チラリと平次を見て苦笑しながらそう呟く。その言葉に、平次は当然だというように頷く。
「じゃあ、こうしませんか?僕は海外からのゲスト参加者という事にして…東の代表は、この江戸川コナン君という事に…」
「………え?」
「!?」
突然の白馬の提案に、ぼんやりしていたコナンは思わず驚いて声をあげる。名前と快斗も、白馬の提案に目を丸くして顔を見合せる。
「この少年も、なかなかの推理力の持ち主!その工藤某君にも、ひけをとらないと思いますけど?」
そんな名前達を尻目に、白馬はニッコリと笑ってコナンの傍にしゃがみコナンの頭を撫でている。
「…………。」
(某って…)
「いや、しかし…子供を参加させるわけには…」
コナンは、そんな白馬に何とも言えないような視線を向けており、槌尾も困ったように言葉を濁している。
「……ふぅ、」
そんなコナン達の様子をしばらく見つめた後、名前は小さく息をつく。
「……どうかしたか?」
名前の隣にいる快斗は、そんな名前の様子に首を傾げる。
「ううん。今の白馬君の言葉に少し驚いただけ」
「?」
「白馬君って鋭そうだから、新一の正体がバレてるのかと思ってドキッとしちゃったけど。ただの冗談だったみたいね」
「ああ、さすがに名探偵の事は気付いてないと思うぜ?」
「ふふ、そうよね」
(だけど白馬君、キッドの事はもしかしたら…)
名前は快斗に向かって微笑んで言葉を返しながらも、黄昏の館での白馬との会話を思い返しながらコナン達と笑顔で会話する白馬の姿を見つめた。