「探偵甲子園」編
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---ピッ、ピッ…
名前達が東の高校生探偵について首を傾げていた頃、ロッジには小さな電子音が響いていた。
「…なるほど、外界から隔離されたまさに孤島」
男は手にもつ携帯に表示された"圏外″の文字に、どこか楽しそうに口角を上げる。
「ミステリーの舞台としては、絶好のシチュエーションというわけですか」
そして、この島では使う事はないであろう携帯電話を鞄にしまうと!微笑みを浮かべながら窓の外に目を向けた。
card.448
「テメーッ!白馬っ!!なぁんで、オメーがこんな所にいるんだよ!?」
一足先に無人島に到着していたもう一人の高校生探偵と、たどり着いたロッジで対面した名前達。
もう一人の高校生探偵、"白馬探"の姿を見て誰よりも過剰に反応したのは、他でもない快斗だった。
「ちょっと、快斗?どうしたのよ?急に」
(そういえば、この間白馬君と会った時に日本にいる間は江古田校だって言ってたわね。怪盗キッドとも何か関わりがあるような雰囲気だったけど、もしかして2人は仲良くないのかしら?)
名前は、白馬とは黄昏の館で1度会っており面識はあったが、白馬と快斗が一緒にいる姿は初めて見る。そのため、快斗の白馬に対する過剰な反応に首を傾げる。
「それは、こちらの台詞ですよ黒羽君。なぜ、"探偵″でもない君がここにいるんです?」
「うるせーっ!!俺がどこにいようが、オメーには関係ねーだろうがっ!!」
「……ふぅ。相変わらず、君とは全く会話になりませんね」
ヒートアップしている快斗とは対照的に、白馬は冷静な様子で小さく呟く。そして快斗との会話は放棄したようで、スッと快斗の隣に立つ名前に視線を移す。
「名前さん、お久しぶりです」
「久しぶりね、白馬君。いつこっちに戻って来たの?」
「名前っ!!オメーは、こんな野郎と会話しなくていいんだっ!!」
「つい先日ですよ。しかし、名前さんがこのような企画に参加するとは意外ですね」
快斗の言葉を無視して、白馬はニッコリと名前に向かって微笑む。
「あら、そう?」
名前は快斗の態度に苦笑しながらも、小さく微笑んで白馬に言葉を返す。
「ええ……黄昏の館では、あのような状況でしたから必然的にあなたも推理に参加していましたが…。僕の印象では、名前さんはあまり事件に巻き込まれるのは好きではないのかと思いました」
「まぁ……それは否定しないんだけどね。最近は巻き込まれたくなくても巻き込まれちゃうから、もう諦めてるかなあ」
(一回しか会ってないのに、よく分かってるわね…白馬君)
名前は、サラリと自分の性格を言い当てられた事に僅かに驚きながらも、苦笑しながら白馬に言葉を返す。
「そうですか……しかし、このような異質な場所での再会となりましたが……相変わらず名前さんは、お美しいですね」
「ふふ。白馬君も相変わらずだね。お世辞でも嬉しいわ、ありがとう」
「いえいえ……僕は、真実しか述べませんよ」
「テメーッ!!白馬っ!!彼氏の目の前で、他人(ヒト)の女を口説くとは良い度胸だなっ!!」
今まで険しい顔で名前と白馬の会話を聞いていた快斗だったが、白馬の最後の言葉を聞いた快斗は、我慢の限界に達したようで大声で白馬に詰め寄る。
「ちょっと…快斗、少し落ち着いてよ」
(完全に白馬君のペースに嵌まってるわね…)
余裕そうな白馬の態度に反して、どんどんヒートアップしていく快斗。そんな快斗の姿に、名前は苦笑しながらも落ち着くようにと声をかけるのだった。