「探偵甲子園」編
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「た…探偵甲子園?日売テレビのご予約ですか?」
「あぁ…このホテルに、予約が入っているはずだ」
名前達が乗る船を見送った後、小五郎達は槌尾に指定されたホテルに来ていた。
「……そのような方からのご予約は承っておりませんが…」
「「「えっ!?」」」
しかしホテルの受付から返ってきた思わぬ返答に、小五郎だけでなく和葉や蘭達も目を丸くした。
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「ええっ!?そんは企画はないっ?……ほ、本当なのかヨーコちゃん!」
ホテルから一旦出た小五郎は、芸能関係者の知り合いである沖野ヨーコに、今回の企画の責任者や詳細について確認していた。
『え…ええ、TV局の人達に色々聞いて回ったんですけど。"探偵甲子園″なんて特番、聞いた事がないって……毛利さん、本当にそれ日売TVのディレクターさんでした?』
しかし、沖野ヨーコから返ってきた返事は思わぬものだった。
「……あ、ああ。日売TVのスタッフジャンパー着てたし、名前は確か槌尾広生……えっ?そんなディレクターは、日売TVにはいないっ!?」
「ちょ、ちょっと……なんか変じゃない?」
小五郎の側にいる蘭と和葉は、眉を寄せて顔を見合せる。電話の向こうの沖野ヨーコの声は聞こえずとも、小五郎の台詞を聞いていれば、何となく会話の流れは掴める。
「ほんまや。平次や名前ちゃん達を連れて行ったあの男は、一体誰なん!?」
和葉と蘭は、得体の知れない"槌尾広生″という男を思い返して、顔を青くした。
---ザザザ…
「やっと着いたな…」
蘭達が平次達の身を案じている頃、名前達の乗る船はようやく無人島にたどり着いていた。
「じゃあ君達、この船は企画が終わるまでは一旦港に戻るんだ。荷物を忘れないように持って、そこの桟橋に移ってくれ」
「…………。」
(……この船は、企画中はこの島にいないのね。船の操縦士さんは番組の関係者じゃないのかしら?)
名前が槌尾の説明を聞いてチラリと船の操縦士に目を向けている中、七槻や時津達は自分の荷物を手に一人ずつ船から桟橋に移っていく。
そんな七槻達に続いて、快斗は自分の荷物に加えて更に名前の荷物までスッと名前の手から抜き取ると、2人分の荷物を持って船から桟橋に移る。
---スタッ
「ほら、名前ちゃん危ねーから俺に掴まって」
船と桟橋は僅かに距離が開いているのに加え、船は打ち寄せる波でゆらゆらと不安定に揺れている。快斗は、まだ船にいる名前に向かって手を伸ばす。
「快斗、ありがとう。よっと…!」
名前は、快斗から差し出された手を掴みながら船から桟橋に移ると、快斗から自分の荷物を受け取る。
「私の荷物までごめんね。ありがとう」
「良いって、ロッジまで荷物持ってやろーか?」
「ふふ……そんな心配してくれなくても大丈夫よ。ありがとう。」
名前は、いろいろ自分に気遣ってくれる快斗に優しく微笑んで言葉を返す。
「…………。」
「おい、服部?オメーも早く移れよ」
快斗と名前の後ろに立っていた平次。順番的には平次が桟橋に移る順番のはずだが、なぜかピクリとも動かないため、平次の後ろにいるコナンが小声で声をかける。
「ん……あぁ」
平次は、コナンに声をかけられるまでぼんやりと名前と快斗の姿を見つめていたが、コナンに声をかけられてハッとしたように2人から視線を逸らすと、荷物を手に桟橋に移る。
「?」
コナンは、そんな平次に首を傾げながらも平次に続いて船から降りた。