「探偵甲子園」編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「快斗、さっきはありがとう」
名前は蘭達から離れると、既に船の側まで来ていた快斗の横に並んで、気を効かせて離れてくれた事に礼を告げる。
「んー、いいよ別に。久しぶりなんだろ?あの子達に会うの。…で、何の話だったんだ?」
「それが、何だかよく分からなくって……」
「何だそれ?」
快斗は名前の答えに不思議そうに首を傾げながらも、チラリと視線を前に移して言葉を続ける。
「それにしても、さっきのでけぇ船を見た後だと、なーんか残念な感じだな…」
快斗の視線の先では槌尾が船に乗り込む準備をしているが、その船は先程集合場所に停泊していた船に比べると、だいふ小さなものだった。
「ふふ……まぁ、そんなに遠い島じゃないみたいだし、仕方ないじゃない?」
名前はそんな快斗に苦笑しながらも、快斗に続いて船に乗り込んだ。
card.442
「平次ぃーっ!!」
「……んん?」
名前達に続いて船に乗り込もうとした平次を、和葉が大声で呼び止める。
「関西代表なんやから…負けたら許さへんでー!!」
「………ふん」
和葉の言葉に平次はニヤリと笑うと、いつものようにクルンとキャップをひっくり返しながら口を開く。
「おう、残したるわ!服部平次、ここに在りってのォ!!」
「…ふふ。相変わらず仲良いわね、平次達は」
名前は、船の甲板で和葉と平次の会話を聞きながら楽しそうに微笑む。
「ふーん?……名前ちゃん、あいつらとも結構仲良いんだろ?」
快斗は、名前の隣で平次達の様子をぼんやり眺めながら尋ねる。
「…そうね。関西に引っ越した時に、事件現場で偶然2人に会ったんだけど……」
「………けど?」
何となく歯切れが悪く答える名前に、快斗は不思議そうに首を傾げる。
「……ううん、何でもないわ。早く中に入りましょう」
名前は小さく苦笑しながら首を振ると、船内に目を向けながら快斗を促す。
「…ん?ああ、そうだな」
快斗はそんな名前の様子に小さく首を傾げながらも、名前の手を取り船の中に乗り込んで行った。
---ドッドッドッドッ!!
名前やコナン達が乗り込んだ船は、鈍いエンジン音をたてながら波を切って進んでいく。
「……っとまぁ、まず島に着いたら夕食まで皆さん自分の部屋から出ないように…」
船が動き出すと、槌尾が資料を見ながら企画の説明を始めている。
「ったく、"甲子園″って割には参加者少ねーし、なんか変な奴ばっかりじゃねーか。やっぱり名前ちゃん1人で来させなくて正確だったぜ」
快斗は番組の企画には大して興味はないようで、自分の向かいに座る高校生探偵達をチラチラと見ながら小さく呟く。
「……ちょっと、そんな失礼な事……聞こえちゃうでしょ」
(確かに参加者は少ないけど…"高校生探偵″なんて、そう何人もいないだろうし…)
名前は、嗜めるように肘で快斗を突つきながら小さく苦笑した。