「探偵甲子園」編
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「しかし、その無人島の島に我々付き添いが泊まれる施設があるんすか?」
腕時計を気にしながらすぐにでも島に向かおうとする槌尾に向かって、小五郎は不思議そうに尋ねる。
「あ…いえ、島にあるのは古いロッジだけで……保護者の皆さんには、今晩このホテルに泊まって頂いて、明日の収録が終わる頃に迎えに来て頂こうかと……」
「はぁ……」
小五郎は、槌尾がジャンパーの内ポケットから取り出した地図のような物を、拍子抜けしたような表情で受けとった。
card.440
「…快斗、どうするの?付き添いの人は一緒に来られないみたいよ?」
小五郎と槌尾の会話を聞いていた名前は、隣に立つ快斗に小声で尋ねる。
「どうするも何も…ここまで来ておいて、可愛い名前ちゃんを1人で無人島なんかに行かせるわけにはいかないでしょ!!」
「…………。」
「………さて、どーすっかな」
前髪をクシャリと掻き上げながら、名前と一緒に行くための方法を考えている快斗を名前は横目でチラリと見つめる。
「なぁ、おっちゃん!!このボウズも連れてってかめへんか?俺の助手みたいな者やねん!!」
「……い、いいけど。君の部屋に泊めるんなら…」
快斗が名前と一緒に来る方法を考えているのを尻目に、平次がコナンを指差しながら平然と槌尾にそう尋ねる。
「あ!じゃあ、俺も一緒に行って良い?」
そんな平次達の会話を聞いていた快斗は、パッと笑顔になって槌尾に尋ねる。
「え、君も…?」
「ああ。まぁ、俺は名前の付き添いだけど」
目を丸くする槌尾に、快斗は自分の隣に立つ名前をチラリと見ながら告げる。
「えっ?名字さんの…?君達は……その、同じ部屋でも…構わないのかい?」
槌尾は名前と快斗を見比べて、何となく言いずらそうに尋ねる。
「別に良いよなぁ?」
「ええ……急な提案したのはこっちだし。部屋がないなら、仕方ないものね」
(……快斗、たまに疲れて私の部屋に泊まって行く事もあるし)
しかし快斗は当たり前のように肯定し、名前の方も特に抵抗もないように快斗の問いに小さく頷く。
「「「……………。」」」
そんな名前を、蘭や平次達は黙ったまま見つめているが、槌尾は二人の答えに小さく頷いて口を開く。
「そうかい……まぁ、君達が良いなら構わないよ。とにかく、そろそろ本当行かないと…もう時間だから!!この船は集合場所の目印で、我々が乗る船はこっちなんだ!来てくれ!」
槌尾は本当に時間がないようで、そう言いながら小走りで駆け出していく。
「あら、あのジャンパー……」
「どうした?」
そんな槌尾の後ろ姿を見て小さく首を傾げる名前を、快斗は不思議そうに覗き込む。
「なぁ…服部、あの日売TVのディレクター知り合いか?」
「いや……今、初めて会うたんや。日売TVのスタッフジャンパーが目印って言われてな」
同じ頃、名前達の少し離れた所に立つ平次やコナンも、真剣な表情で槌尾の姿を見つめていた。