「大海の奇跡」編
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「……次郎吉のジィさんが自慢してただろ?」
喧嘩の理由を話す気のなさそうなコナンの様子を見て諦めた快斗は、ため息混じりにコナンの質問に答える。
「……ん?」
「このハーレーには、スピードアップの細工が施してあるってな!!」
不思議そうに首を傾げるコナンを尻目に、快斗はニヤリと笑ってそう告げた。
card.428
--ガコッ!!
「……え゛!?」
快斗の言葉と共に、突然ハーレーとサイドカーの間に独特な機械音が響き、それと共にコナンの乗っているサイドカーとハーレーの接続部分が外れる。
---ガガガッ!
「おわっ……わわあっ!?」
サイドカーは突然ハーレーから切り離されて、ぐるぐると回転しながらハーレーから遠ざかっていく。
---キキッ、
快斗は、コナンの乗るサイドカーから少し離れた場所でハーレーを止めると、ニヤリと笑いながらコナンを見て口を開く。
「じゃあな、名探偵!その宝石は預けたぜ!!……結局、目当ての宝石じゃなかったし、今回は売られた喧嘩を買っただけだからよ!」
「……ヤロォッ!!」
コナンは悔しげに舌打ちしながら、身体を傾けて回転するサイドカーを止めようと道路に擦り合わせて、サイドカーのスピードを殺す。
---ボッ!!
するとサイドカーと道路の間にうまれた摩擦によって、突然道路に炎が上がる。
「……え?」
その炎を見て、快斗が自分の乗るハーレーに目を向けると、驚いたように目を見開く。
--大丈夫、このバイクが止まるまで撃たないし……--
(さっきの言葉の意味は…!!あの野郎、タンクに穴を……!)
コナンはサイドカーに潜り込んだ時に、予めハーレーのタンクに穴を開けていたのだ。
---ゴォォォォ!!
そして漏れたオイルを伝って、炎が快斗の乗るハーレーに向かい迫ってくる。
「うわぁぁぁ!?」
快斗は急いでハーレーを発進させるが、炎はみるみる快斗の乗るハーレーに追いついて来る。
---ゴォォォォ、ボンッ!!
そして、炎はあっという間にハーレーに追いついて、勢いよく爆発する。
「……ハァ、くそっ!!逃げられたか!」
サイドカーから降りたコナンは、爆発したハーレーに駆け寄りながら、悔しげに舌打ちする。こないだが見上げた視線の先には、爆発を免れて優雅に空を舞うハンググライダーの姿があったのだった。