「大海の奇跡」編
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---ドドドド
「……ま、名前が連絡取ってくれねーし?今度あの博士のじーさんの家行くからよ。オメー、あの家にいる事が多いんだろ?」
ハーレーを運転しながら、散々文句を言い終えた快斗は話に一区切りつけるようにコナンに尋ねる。
「…………。」
「何だよ?」
しかしコナンは、快斗をジロリと見ながら何も言わずに黙っている。
快斗は不思議そうに首を傾げた。
card.427
「オメー…この状況で、次の約束を取り付けようとするなんて…随分いい度胸だなぁ?」
「…………は?」
「俺がオメーを、ここまで追い詰めてるのに……捕まる気はさらさらねぇーって事だよな?」
快斗の態度がカンに障ったのか、コナンは低い声で快斗に尋ねる。
「…………あー」
(うわぁ……名探偵めちゃくちゃ怒ってるじゃねーか)
快斗は、コナンが纏う怒りのオーラに僅かに眉を寄せて視線をさ迷わせた後に、戸惑いがちに口を開く。
「……だってよー、オメー本当にその麻酔銃で俺を捕まえる気かよ?このスピードで俺が寝ちまったら、大クラッシュだぜ?」
「大丈夫。このバイクが止まるまで撃たねーし、オメーの身柄は俺の連絡でこっちへ向かってる中森警部が…」
「……フンッ!誰がわざわざ止めるかって」
快斗は笑顔で告げるコナンの言葉を遮って、呆れたように告げる。
「それに…オメー、本当に俺を捕まえる気あるのかよ?名前…泣くぜ」
「…………それを分かってて、オメーはこんな事続けてるんだろーが。だったら、俺だって手は抜く気はねーよ」
快斗の言葉に、コナンはスッと視線を前に向けたまま平然と告げる。
「ふーん……俺は、今日もこれからも名前のために、オメーにも警察にも捕まる気なんてねーけどな。…………まぁ、オメーがそんなに大事にしてる名前と何で喧嘩したのか知らねーが……とにかく、さっさと仲直りしろよ」
「オメー、今回の喧嘩に自分が全く関係ねーと思ってんのかよ」
「…………え?」
不服そうにポツリと呟かれたコナンの言葉に、快斗は僅かに目を見開く。
(…俺も…関係してるのか……?)
「おい、名探偵…それってどういう……」
「それで?お前は、この状況でどうやって逃げるつもりなんだよ?」
快斗がコナンの言葉の意味を聞き返そうとするが、コナンはサラリとそれを制して話題を変える。
「……………。」
(これ以上、話す気はねぇって事か…)
快斗はコナンのその態度に諦めたように小さくため息をつくと、ギュッとハンドルを握り直して、ハーレーの進行方向に視線を向けた。