「大海の奇跡」編
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「そう。昨夜の派手なデモンストレーションも、空から来ると見せかけて地上の検問を緩めるため。そして鈴木次郎吉に変装し、ノーチェックで来るための伏線だったんだろーが…」
コナンはニヤリと口角をあげて勝ち誇ったような笑みを浮かべてながら、推理の仕上げに入る。
「…………。」
「迂闊だったな。ゴーグルを付けずにハーレーで乗りつけるオメーが、TV画面にバッチリ映ってたぜ?」
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「いやいや、ゴーグルを付け忘れたのではなく…付けられなかったんじゃ」
次郎吉は、そう呟くとスッとヘルメットに着いていたゴーグルに手を伸ばしてゴーグルを装着する。
---ベリッ!!
「……"変装″が,崩れちまうからな!!」
そして、"怪盗キッド″でもあり"黒羽快斗″の声に戻ると、変装である"次郎吉″の顔を破り取って不敵に笑いながらそう告げた。
「やっと姿を見せたか。手間かけさせやがって…」
変装を解いた快斗を見て、コナンは呆れたような目を向ける。
「ハハハ……そりゃー、捕まるわけにはいかねぇからな」
「……いいのかよ?7番機に乗った手下、今頃警察のヘリに囲まれてるかもしれねーぜ?」
コナンは、ハーレーを運転するキッドに向かって時計型麻酔銃を構えながら尋ねる。
「ん?あぁ、それは大丈夫だ。今頃、警察の奴らパニくってるだろーから…」
「?」
「大量に貼られた7番のステッカーに惑わされてな!!」
快斗は、得意げに笑いながらそう答える。
「大量に?……なるほど。さては7番のステッカーの上に、もう1枚本当の番号のステッカーを貼ってたな?飛び立つと風で剥がれるように、かるく糊付けして…」
「ああ。おかげで、ヘリの操縦者は誰も気付かずに乗り込んでくれたよ。後で、俺の仲間のヘリとして追い回されると知らずにな!」
「…………。」
(こいつ……やはり、頭が切れるし敵に回すと本当に厄介だな)
楽しそうに笑いながら種明かししていく快斗の横顔を、コナンはチラリと見て小さく息をつく。そんなコナンを尻目に、快斗は更に言葉を続けていく。
「……そして混乱に乗じて、仲間はトンズラ。まさに、ブルー・ワンダー!大空の奇跡の脱出ってわけだ!!」
「大空?"ブルー・ワンダー″のブルーは、"大海"のブルーだぜ?」
コナンは快斗の言葉に、訝し気に眉を寄せながら首を傾げた。