導入編(オリジナル)
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「名前ー!次の授業地理だろ?教材使うから取りに行こうぜ」
「わかった!あ、その前に職員室に寄っても良い?1限目で回収したプリントも提出しないと」
card.42
日直の雑用をこなしている割には、ニコニコと楽しそうに笑いながら名前と連れだって教室を出ていく快斗。そんな姿を見ていた林がため息をつく。
「あれじゃ……まるで尻尾ふってついてまわる大型犬だよな」
「アハハ。急に開き直ったみたいに、オープンに名前にアタックし始めたわよね、快斗の奴。さっき追いかけて行ったあと何かあったのかな?」
今朝、日直だと言って教室から出ていった名前を追っていた快斗。
しばらくして名前と一緒に戻ってきた快斗は、何かが吹っ切れたように態度を切り替えて、冒頭のような状態なのだ。
そんな事を言われているとは思いもしない快斗は、プリントを抱えて並んで隣を歩く名前をチラリと見る。
(どうかしてるよな……俺。名前が俺の事を怪盗キッドだって疑ってるのは目に見えてるのに。こうやって自分から近付こうとするなんて)
「…快斗?」
ぼんやり考えていると、快斗の思考の中心人物である名前が自分の顔を覗きこんでいる。
「どうかした?」
「…っと、悪ぃ…ちょっと考え事してただけ、どうした?」
「ううん…私、地理の教材がどこにあるか分からないから。悪いけど教えてもらえる?」
「謝んなよ。転校して来たばっかりだから仕方ねーだろ?分かんねー事は俺が教えてやるから、安心しろって」
「…ありがとう」
(……可愛い、)
快斗は名前の微笑んだ表情を見て頬を赤く染めるが、それを気付かれないように腕を頭の後ろに組んで軽く視線を逸らす。自分の感情の変化を自覚してしまうと、今まで何でもなかった仕草や表情一つにも過剰に反応してしまう。
(キッドの件も大事だけど……やっぱり名前の事もほっとけねェよ)
自分の怪盗キッドとしての目的の為にはストイックな快斗だったが、一目惚れをした名前に関してもやはり簡単には諦められなかったのだった。
(何か…今朝から急に快斗が優しいというか…距離感が縮まったというか、嬉しいけど…ちょっと恥ずかしいな?)
名前は突然の快斗の変化に、ドキドキと高鳴る胸を軽く撫でながら、小さく息をついた。
導入編fin
「わかった!あ、その前に職員室に寄っても良い?1限目で回収したプリントも提出しないと」
card.42
日直の雑用をこなしている割には、ニコニコと楽しそうに笑いながら名前と連れだって教室を出ていく快斗。そんな姿を見ていた林がため息をつく。
「あれじゃ……まるで尻尾ふってついてまわる大型犬だよな」
「アハハ。急に開き直ったみたいに、オープンに名前にアタックし始めたわよね、快斗の奴。さっき追いかけて行ったあと何かあったのかな?」
今朝、日直だと言って教室から出ていった名前を追っていた快斗。
しばらくして名前と一緒に戻ってきた快斗は、何かが吹っ切れたように態度を切り替えて、冒頭のような状態なのだ。
そんな事を言われているとは思いもしない快斗は、プリントを抱えて並んで隣を歩く名前をチラリと見る。
(どうかしてるよな……俺。名前が俺の事を怪盗キッドだって疑ってるのは目に見えてるのに。こうやって自分から近付こうとするなんて)
「…快斗?」
ぼんやり考えていると、快斗の思考の中心人物である名前が自分の顔を覗きこんでいる。
「どうかした?」
「…っと、悪ぃ…ちょっと考え事してただけ、どうした?」
「ううん…私、地理の教材がどこにあるか分からないから。悪いけど教えてもらえる?」
「謝んなよ。転校して来たばっかりだから仕方ねーだろ?分かんねー事は俺が教えてやるから、安心しろって」
「…ありがとう」
(……可愛い、)
快斗は名前の微笑んだ表情を見て頬を赤く染めるが、それを気付かれないように腕を頭の後ろに組んで軽く視線を逸らす。自分の感情の変化を自覚してしまうと、今まで何でもなかった仕草や表情一つにも過剰に反応してしまう。
(キッドの件も大事だけど……やっぱり名前の事もほっとけねェよ)
自分の怪盗キッドとしての目的の為にはストイックな快斗だったが、一目惚れをした名前に関してもやはり簡単には諦められなかったのだった。
(何か…今朝から急に快斗が優しいというか…距離感が縮まったというか、嬉しいけど…ちょっと恥ずかしいな?)
名前は突然の快斗の変化に、ドキドキと高鳴る胸を軽く撫でながら、小さく息をついた。
導入編fin