「大海の奇跡」編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
---ババババ!!
『キッドです!!たった今…怪盗キッドが予告通り姿を現しました!!』
「キャーッ!!キッド様!」
「き、来やがった!」
「本当に浮いてる!?」
ヘリの影響で風が吹き付ける屋上で、小五郎達がすぐそばの空中に浮かぶ怪盗キッドの姿に目を見開いて声をあげる。
「キッド……?」
名前は強い風でバサバサとたなびく髪にも構わず、宙に浮かんでいるキッドの姿を見つめていた。
card.417
--ポツ、ポツ…
「ちょっと、やだ!雨!?」
「何でこんな時に…」
キッドが登場してすぐに、吹き付ける風に雨が混ざり始める。園子達は、鞄からタオルを取り出して、テーブルそばに設置されていたパラソルの下に入る。
「名前?」
「ちょっと、名前?どうしたの?」
「……………。」
しかし蘭達がパラソルの下に入る中、名前は強い雨風にも動じずにジッとキッドの姿を見つめている。
「…………。」
(なんか、今日のキッド…いつもと違うような…?)
名前は蘭達の声かけにも反応せずに、目の前に浮かぶキッドの姿に違和感を感じて考えを巡らせる。
(どうしてかしら……今日は、いつものキッドの凜とした雰囲気や輝きを感じない…)
「バ…バカな!?一体、奴はどこからどーやって姿を!?」
ワゴン車の車内では、モニターに映るキッドの姿を見て中森が戸惑ったように声をあげる。
--ポツ、ポツ…
「!」
(雨か…?)
コナンはモニターに視線を向けながらも、降り始めた雨に気付いてチラリと外に視線を向ける。
---キッド!!キッド!!
『と…突然の雨にも関わらず、キッドコールは鳴り止みません!!』
---プツン…
すると、突然ワゴン車内に設置されたモニターの映像が一つ途絶える。
「おい?7番機…どうした!おい!?」
「な、何じゃ?」
「急に7番機からの映像が途絶えまして……」
『ザザザ…こちら7番機、得に異常はありませんが……恐らく、この雨の影響で一時的に映像が乱れているのでは?』
そんな中、7番機からは異常がないという旨の通信が入るが、中森はトランシーバーを取り出す。
「いや、もしかしたらキッドが手下に妨害電波を流させて、何か企んでいるのかも……」
「………え、」
コナンは中森の呟きに小さく目を見開く。
「中森警部、キッドに手下なんているの?」
「ん?ああ……老人とか若い女とか、色々報告はあるが…1人いる事は確かだよ」
「そうなんだ…」
(キッドの手下……か)
コナンは、中森の返事を聞いて何かを考え込むように眉をよせた。