「大海の奇跡」編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
---ババババ
「本当に、昨日よりもヘリコプターの数が増えてるわね」
名前は、空を見上げて大量のヘリを見ながら小さく呟く。次郎吉は、宣言通り鈴木財閥の力で大量のヘリを投入したようだ。
「それより、俺はこの野次馬の数の方が驚きだよ!!立ち入り禁止にすりゃーいいのに」
名前の隣にいる小五郎は、周りにごった返す人々を見ながら呆れたように呟いた。
card.409
「おじ様がわざと入れたのよ!キッドの逮捕シーンの映像には、リアルなエキストラが必要だってね!」
「…へぇ、なるほどね」
(次郎吉さんは、本当に逮捕する気満々なわけね……)
名前は園子の言葉に笑顔で頷きながら、心の中でため息をつく。
「それより、こんな人混みの中でキッドを待ってるの大変じゃない?」
名前の隣では、蘭が予想以上の人の多さに不安そうに呟く。
「…………。」
(確かに……これじゃ、思うように身動きもとれねーな)
コナンは蘭の足元で周りの人混みを見渡しながら、呆れたように心の中で同意する。
「ああ、それなら大丈夫よ!私達には、とっておきの席を用意してあるから!」
「「とっておきの席?」」
笑顔でそう話す園子に、名前と蘭は顔を見合わせて不思議そうに首を傾げた。
-
--
---
-----
---ババババ…
「園子様……お待ちしておりました。さぁ、お連れ様もあちらの席へ……」
「ありがと!」
(……………嘘でしょ。)
(おいおい!?マジかよ!ここ、屋上じゃねーか)
園子の後に続いて着いてきた名前や小五郎は、園子に案内された思いがけない場所に目を見開く。そこは、昨日キッドが現れたポイントのすぐ側の屋上だったのだ。
「……ほら、どうしたの?名前と蘭達も早く座りなよ」
屋上には丁寧に机と椅子が設置されていて、園子は蘭や名前に座るようにと促す。
「あ…うん」
名前達が戸惑いながらも屋上に設置された椅子に腰をおろすと、園子の元に使用人がスッと机に近づいて来る。
「……園子様、お飲み物は何かお召し上がりになりますか?」
「任せるわ」
「…………。」
(初めてこいつがお嬢様に見えて来たぜ…)
使用人に当たり前のように平然と言葉返す園子を見て、コナンは乾いた笑みを浮かべた。