「大海の奇跡」編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「………。」
(キッドのあのパフォーマンスを見た後にこの気迫か。何と言うか、さすが園子の親戚ね)
ギラギラと目を輝かせて啖呵を切る次郎吉に、名前は小さく目を丸くしながら苦笑した。
card.402
そんな中、次郎吉はグッと拳を握って更に言葉を続ける。
「どんな絡繰りで宙を歩いたかは分からぬが、最初から視線が集中する場所に現れる事は出来まい!!のこのこ出て来ようものなら、引っ捕らえてワシの自伝の最終章に加えてくれる………わっ、」
しかし饒舌にキッド確保を宣言していた次郎吉が、急に目を見開いて声をあげる。
「あーっ!!!」
「な…、どうしたんですか!!」
「おじ様?」
突然、焦ったように大声をあげる次郎吉に中森達は訝し気に首を傾げる。
「う…動くな!!…動くでない!」
「?」
(何かを探してる?)
慌てたようにキョロキョロと辺りを見渡す次郎吉の姿に、名前は首を傾げながらも次郎吉の様子を見つめていると、ふいに名前の足元に黒い塊が通り過ぎていく。
---ガウガウ!!
「わっ!?何だ…この犬!?」
名前がその黒い塊である"大型犬″を目で追うと、その大型犬は突然小五郎の足元に纏わり付いていく。
---ワン、ワン!
「おお…そこにあったか!!」
突然の犬の行動に小五郎が眉を寄せるなか、次郎吉は嬉しそうに犬の側に近寄ってしゃがみ込むと、安心したように何かを拾い上げる。
「さすがルパンじゃ!!ワシと同じく狙った獲物は逃しはせん!!」
次郎吉はそう言いながら、嬉しそうに尻尾を振る犬の頭を撫でる。
「………コンタクト?」
そんな次郎吉が床から拾い上げた物を見た名前は、不思議そうに小さく呟く。
「次郎吉おじ様、目が悪かったっけ?」
「ああ…さすがに、72にもなると身体の至る所がいう事を聞いてくれなくてのォ。せめて、ワシの目の黒いうちに彼奴を捕まえたいんじゃ…」
次郎吉は園子の問いに、肩を落としてポツポツと語りはじめる。
「…………。」
(ハハ、とてもそうには見えねぇけどな…)
コナンは、そんな次郎吉の言葉を呆れたように聞いていた。