「大海の奇跡」編
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---ガチャ
「ただいま……蘭姉ちゃん達、何見てるの?」
学校から帰ったコナンは、半ば呆れたような顔をした小五郎と、小さな微笑みを浮かべた蘭が並んで新聞を見つめている姿に首を傾げた。
card.386
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「………。」
(確かに…あのジィさんならやりそうだな……)
コナンは蘭達が見ていた朝刊を見て、昨日出会った次郎吉の事を思い出して小さく息をつく。
「朝、お父さんが寝坊したから朝刊見る暇なかったけど……今日1日うちのクラス、この話題で持ち切りだったよ!」
蘭はどこか楽しそうに話すが、小五郎は呆れたように新聞を放り投げる。
「かーっ!朝刊の見開き使って、こんな挑戦状叩きつけるたぁ…金持ちのやる事は派手だねぇ…」
「でもさ、何だかちょっとワクワクしちゃうよね!!」
「ばーか!来るわけねーだろ?大金持ちが、自分から自信満々でこんな挑戦状を突き付けてんだぞ!準備万端に整った罠の中に、誰が好き好んで……」
「………。」
(そうそう……)
ウキウキした表情の蘭を尻目に、コナンは珍しく心の中で小五郎の意見に賛同する。
「でも園子が言ってたよ?ついさっき…次郎吉おじさんの所にキッドからOkの返事がメールで届いたって…」
「「え!?」」
蘭の思わぬ言葉に、今まで呆れたような表情を浮かべていた2人は目を見開く。
---ゴソゴソ
そんな2人を尻目に、蘭は自分の鞄を探りながら言葉を続ける。
「なんか…今度の土曜日に下見に来るみたいよ……ほら、これがそのメール!さっき私の携帯にも転送してもらったんだ!」
蘭から差し出された携帯を受けとった小五郎は、眉を寄せながらメールを読み上げる。
「何々……"貴方の提案、快く承ります……決行は,10月12日20時。その前夜に下見する無礼をお許し下さい… 怪盗キッド″………相変わらず気障な野郎だな。」
---スッ
「…………。」
コナンは、メールを読み終えた小五郎の横から携帯を覗き込む。
「ねぇ、おじさん!」
「何だ?」
「ほら、まだ文章が続いてるよ?PSってとこ…」
「んー、追伸…?」
小五郎はコナンの言葉に、更に携帯の画面をスクロールして文章を読み上げていく。
「えーと?……"PS……blue・Wonderの名の如く、歩いて頂きに参上しよう″…」
「……!?」
「あ、歩いてだとっ!?」
驚きの声をあげる小五郎の横で、コナンはジッと液晶画面に移るキッドからのメールを睨みつける。
--よぉ、名探偵!--
「…………ッチ、」
(相変わらず、分けのわかんねぇ野郎だぜ……)
そしてふいに脳裏に浮かんだ余裕の笑みを浮かべる快斗の表情に、コナンは忌ま忌まし気に小さくため息をついた。