「大海の奇跡」編
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---ガチャ
「名前ちゃん!おかえりー!」
自室の扉を開けると、中から聞き慣れた陽気な声が聞こえる。
「ただいま、快斗」
名前は小さく苦笑しながら、口元を緩めて言葉を返した。
card.382
「いつもはメールなんか送らずに部屋で待ってるのに、今日はどうしたのよ?」
名前は、自分の部屋で我が物顔でくつろぐ快斗の横に座りながら声をかける。
「んー?名前ちゃんに用があって来てみたんだけど、なかなか帰って来ないからさ。どこに行ってたの?」
快斗は、名前の肩に手を回しながら耳元で尋ねる。
「ふふ、いちいち耳元で話さないでよ。……今日は、ちょっと阿笠博士のところにね」
「何だよ、それならメールで頼めば良かったな…」
快斗の言葉に、名前は不思議そうに首を傾げる。
「……阿笠博士に何か用事なの?」
「いや。あのじーさんじゃなくて名探偵に…ちょっとな」
「……新一に?」
名前は、快斗の口から出た思わぬ人物の名前に目を丸くする。
「ああ。あいつ…よくあのじーさんの所にいるんだろ?」
「まぁね…確かに今日もいたわよ」
「今度ちょっと用があって会いに行きてーんだけど…いつが良いか聞いといてくんねーか?」
「……快斗が新一に用事なんて珍しいわね」
「まぁ…ちょーっとな?」
何も教える気のなさそうな快斗に、名前は小さくため息をつく。
「悪いけど、自分で何とかして連絡してくれる?快斗なら出来るでしょ?」
「えー?名前ちゃん…俺に何か怒ってるの?」
快斗は思いがけない名前の返事に、不安そうに目を丸くする。
「ふふ…快斗にじゃないわ。"新一″によ。_」
「………へ?」
「"新一に怒ってる"…の」
「あ、そう。……それなら仕方ねーな」
快斗は僅かに戸惑いながらも、ヘラリと笑って言葉を返す。
「…………。」
(おいおい……珍しく本当に怒ってるじゃねーか。何しやがったんたんだよ、名探偵…)
快斗は、穏やかな表情ながらもいつになく怒りに満ちた名前のオーラに小さくため息をついた。