導入編(オリジナル)
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「本当の正体は…ーっ!」
---ピリピリ
名前は、鳴り響いた電子音に言葉を切るとチラリとポケットの中にある携帯を見る。
card.36
「おや、携帯が鳴っているようですよ。」
「……。」
「私としては、あなたとの時間がこれで終わりになるのは忍びないですが…きっと電話の向こうの方はあなたの事を心配しているのでしょう」
「…それは、つまり電話に出ろという事かしら?」
名前はキッドの言い回しに苦笑しながら、携帯を取り出すと液晶に表示された名前を確認する。すると、突然スッと手元が陰る。
「え?」
不審に思い顔を上げると、それと同時にひょいっと名前の手から携帯を取り上げられる。
「おや、やはり名探偵からですか。あまり彼にばかり登場されるのも、正直妬けますね」
名前の手から取り上げた携帯を見てそう呟きながら、キッドが戸惑いなくピッとボタンを1つ押すと着信音がパタリと途切れる。
「え、ちょっと…!電話に出てほしいんじゃなかったの?」
どこか慌てたような名前の言葉に、キッドは口元に緩やかな弧を描いて手元の携帯を指差しす。
そして、"1…2…″とカウントダウンを始めたため、名前の視線は自然とキッドから手元にある携帯に降りていく。
すると、"…3!″という声と同時に、ポンッと小さな音が鳴る。
「…それでは、次の逢瀬は月下の淡い光の下で」
名前の手に携帯を握らせながらそう言うと、キッドは名前が言葉をかける間を与えずに、バッと再びハンググライダーの羽を広げていつものように軽やかに飛び立っていく。
「……。」
名前はしばらくその姿を見送った後に、手元の携帯に視線を戻す。
そこには、いつの間にか自分の携帯と一緒に小さなピンク色のバラの花束が握らされていた。
しばらくその花束を見つめた後に、名前はもう1度キッドが飛び立っていた空に目を向けるが、そこには既にキッドの姿はなく、冷たい風が自分に向かって吹きつける。
「…快斗、」
ポツリと呟かれた名前の声は、風に乗って空に消えて行った。
---ピリピリ
名前は、鳴り響いた電子音に言葉を切るとチラリとポケットの中にある携帯を見る。
card.36
「おや、携帯が鳴っているようですよ。」
「……。」
「私としては、あなたとの時間がこれで終わりになるのは忍びないですが…きっと電話の向こうの方はあなたの事を心配しているのでしょう」
「…それは、つまり電話に出ろという事かしら?」
名前はキッドの言い回しに苦笑しながら、携帯を取り出すと液晶に表示された名前を確認する。すると、突然スッと手元が陰る。
「え?」
不審に思い顔を上げると、それと同時にひょいっと名前の手から携帯を取り上げられる。
「おや、やはり名探偵からですか。あまり彼にばかり登場されるのも、正直妬けますね」
名前の手から取り上げた携帯を見てそう呟きながら、キッドが戸惑いなくピッとボタンを1つ押すと着信音がパタリと途切れる。
「え、ちょっと…!電話に出てほしいんじゃなかったの?」
どこか慌てたような名前の言葉に、キッドは口元に緩やかな弧を描いて手元の携帯を指差しす。
そして、"1…2…″とカウントダウンを始めたため、名前の視線は自然とキッドから手元にある携帯に降りていく。
すると、"…3!″という声と同時に、ポンッと小さな音が鳴る。
「…それでは、次の逢瀬は月下の淡い光の下で」
名前の手に携帯を握らせながらそう言うと、キッドは名前が言葉をかける間を与えずに、バッと再びハンググライダーの羽を広げていつものように軽やかに飛び立っていく。
「……。」
名前はしばらくその姿を見送った後に、手元の携帯に視線を戻す。
そこには、いつの間にか自分の携帯と一緒に小さなピンク色のバラの花束が握らされていた。
しばらくその花束を見つめた後に、名前はもう1度キッドが飛び立っていた空に目を向けるが、そこには既にキッドの姿はなく、冷たい風が自分に向かって吹きつける。
「…快斗、」
ポツリと呟かれた名前の声は、風に乗って空に消えて行った。