「ベイカー街の亡霊」編
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「待ちなさいっ!!」
「クソッ、逃がさねーぞっ!」
逃げ出した切り裂きジャックを追いかける名前や諸星達をチラリと見ながら、コナンは戸惑ったまま立ち尽くすアイリーンに声をかける。
「警官と一緒にいれば、もう大丈夫だからっ!!」
コナンは、アイリーンにそう告げながら快斗達を追って走り出す。
「……あっ、待って!坊や!」
アイリーンは、駆け出していくコナンを大声で呼び止める。
「?」
「まだ…名前を聞いてなかったわ!」
「…僕は、江戸川コナン……あなた達の産みの親と同じ名前さ!!」
「…え?」
コナンの言葉に首を傾げるアイリーンだったが、コナンはそう告げると名前達を追って駆け出した。
card.357
街中の大通りを、切り裂きジャックは人混みを縫って走っていく。
---ダダダダ!!
「……名前!!オメーは、無茶ばっかりすんなよ!俺の後ろにいろ!」
「なっ!快斗こそ、さっき余計に左腕痛めたでしょ!」
名前と快斗は並んで切り裂きジャックを追いかけながらも、走りながらそんな言い合いをしている。
「……ハァ……お前ら……余裕だな」
そんな2人の足元で、僅かに息を切らしながら走る諸星は呆れたように2人を見る。
「…………。」
(絶対……逃がさねぇ)
そんな3人を尻目に、コナンは切り裂きジャックの背中を睨みつけながら追いかけている。
《チャリング・クロス駅》
コナン達の追跡から逃れながら、切り裂きジャックは大きな駅内に入って行く。駅のホームでは、最終列車が着々と発車の準備を進めていた。
--プシュー
----ガタン、ゴトン…
「……列車に乗ったわ!」
名前達の前を走っていた切り裂きジャックが、走りはじめたばかりの最終列車に飛び乗るが見えて名前が声をあげる。
--ガタン、ガタン…
「あそこから乗れそうだ!!……諸星、オメー先に乗れっ!」
快斗は、徐々にスピードが上がる列車に飛び移れそうな場所を見つけると、自分達より身体の小さい諸星に先に乗るように促す。
--ストンッ!
「よし、……名探偵!オメーもガキなんだから、早く乗れ!」
諸星が無事に飛びうつったのを見て、快斗は次にコナンに声をかける。
「うるせーな!……よっと!」
コナンは、不服そうに快斗を睨みながら列車に飛び乗る。
---ガタン、ゴトン
「名前!!大丈夫か!?乗れそうか?」
「……ええ、大丈夫!」
快斗は走りながら器用に名前の腰を支えて、名前が飛び乗るのをサポートする。
「快斗も!掴まって!」
名前は列車に飛び乗ると、すぐに振り返って快斗に向かって手を伸ばす。
「悪ぃな…よっと!!」
---グイッ!
快斗は名前の手を軽く掴むと、スタッと列車に飛び乗る。
--ガタンゴトン、ガタンゴトン…
4人が列車に乗り込むのを見計らったかのように、列車はどんどんスピードを上げて駅から離れて行った。