「ベイカー街の亡霊」編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
モリアーティ教授が指定した舞台は夜だったため日が暮れるまで時間をつぶしていたコナン達は、再びビック・ベンの前に立っていた。
「0時7分……」
「ってことは、他のステージは全滅か…」
「俺達7人に、全員の命がかかっているって事だ!」
時計の針が示している数字を見て、諸星達が真剣な表情で目を見合わせる。
「……さすがに笑っていられなくなったわね」
快斗の横で時計の針を見つめながら、名前が小さく呟く。
「ああ。こうなってくると、"子供向けのゲーム″なんて言ってられねーな」
快斗はゲームが始まる前の自分の台詞を思い出して、小さくため息をついた。
card.351
「…あ、社長!」
「どうなってる?」
三船に言われた通り、会場でゲームの行方を見守っていた三船の部下は、物音に反応して振り返ると、そこにはいつの間にか会場に戻って来ていた三船が真剣な表情で舞台のコクーンを見つめていた。
「随分減ったな…」
そして、舞台上に残っているコクーンの数を見て眉を寄せる。
「今…残っているのは7人です。社長がバッジをお渡しした2人がいるステージ以外は全滅です」
「そうか…」
「社長のご友人は今のところ、まだゲームオーバーになっていません」
「……わかった、ありがとな」
三船は部下の報告を聞いて小さくため息をつくと、部下の横に腰を降ろしてコクーンを見つめた。
------
----
--
-
---オペラ会場
名前達は、花束を持ったコナンを先頭に会場内を進んでいく。
「…コラッ!ここから先は関係者以外立ち入り禁止だぞ!」
そんなコナン達の前に、警備員の男性が立ちはだかる。
「あ…俺達、アイリーン・アドラーさんの知り合いなんです」
「本番前に激励を…」
快斗と名前の言葉を聞いた男性は、ふっと表情を和らげる。
「ほぅ…彼女の知り合いかね?」
「はい!控室はどこですか?」
コナンは花束を掲げながら、笑顔で尋ねる。
「それなら、1番奥でポスターが貼ってある部屋だよ」
「ありがとうございます」
名前達は男性に小さく頭を下げて、再び歩みを進める。
「……意外と簡単に入れて良かったわね」
名前は男から離れると、小さく安堵の息をつく。
「ああ…割合緩い警備だな。ま…こういう面は、さすがゲームの世界って事か」
名前の言葉に、快斗は小さく苦笑しながら頷いた。
「……あ、ポスターってあれじゃねーか?」
そんな名前達の前で、滝沢が1つの扉を指差して声をあげる。
「そうみたいだな…」
大きなポスターの貼られた扉を見上げて、コナンが小さく頷く。
「ホームズが愛した女性、アイリーン・アドラーか…どんな人かしら?」
名前は小さく笑みを浮かべて、期待の眼差しを扉に向けている。
「………。」
(……父さんが作ったキャラクターで、ホームズが愛した女性と来りゃ…)
そんな中、コナンはある程度予想がついているようで、呆れたような表情を浮かべている。
「………入るぞ!」
そんな名前やコナン達を尻目に、快斗がポスターの貼られた扉をノックした。