「ベイカー街の亡霊」編
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「……人数が多いな」
快斗は左手が使えないなか、足と右手を使って襲ってくる相手に反撃している。そんな快斗の左側から、男が椅子を振り上げて突進してくる。
「!?」
(やべっ…)
快斗は自分に迫り来る男に気が付いたが、左手が使えないため防御が間に合わない。
「ーっ!!」
「快斗さん!!危ないっ!」
---バキッ
自分に襲い掛かる男に目を見開いていた快斗の身体に、突然の衝撃が加わり快斗の身体は後ろに倒れ込んだ。
card.340
「快斗っ!?」
倒れこんだ快斗の姿に動揺する名前の足元で、諸星が快斗に襲い掛かってきた男に向かって空き瓶を投げつける。
--ガッシャーン!
「ぐあっ!」
空き瓶が命中した男は声を立てて倒れる。
「快斗、大丈夫?…菊川君!?」
名前が倒れた快斗に駆け寄ると、快斗のそばで菊川の身体がゆらゆらと不思議な光に包まれている。
「こいつ、俺を庇って…おい大丈夫か?菊川!?」
快斗に向かって椅子が振り上げられた時に、菊川は快斗を押し倒すように快斗に飛びつきながら庇ったのだが、その時に菊川の背中に椅子が当たってしまったのだ
「菊川君…」
名前は快斗の言葉に目を見開きながら、光に包まれる菊川の身体にそっと触れる。
「痛くなかったんだけど……やられちゃったみたいだね。……快斗さん、これで助けられた借りは返したよ」
----パァァ…
-------シュルルル…
その言葉と共に、菊川の身体はまばゆい光と共に消え去っていく。
「菊川……」
諸星や滝沢は、消えていく菊川の姿を呆然と見つめる。
---ダンッ!
「……くそっ!!」
快斗は消え去った菊川がいた位置に、悔しそうに拳を叩きつける。
「…………。」
名前も初めての仲間のゲームオーバーを目の当たりにし、何と声をかけて良いのか分からずに、悔しそうに唇を噛む快斗の肩にソッと手を添える。
「きゃぁっ!!」
菊川がゲームオーバーになっていた頃、歩美は1人の男に追いかけ回されていた。
---ドンッ!!
「歩美ちゃん、大丈夫ですか!?」
そんな男に、光彦がスライディングするようにしながら、足を引っかけて男を転ばせる。
「ありがとう!光彦君!」
---スッ…
しかし助かった事に安堵して一瞬気が抜けていた歩美と光彦の頭上に、空き瓶が振り上げられる。
---ガッシャーン!!
「!?」
店内に響いた音に、コナンがハッと息を飲んで音のした方に目を向けると、そこには菊川と同じように身体が光に包まれている光彦と歩美の姿。
「歩美?光彦!?」
「み…光彦君!?」
「僕達どうやらゲームオーバーのようですね…」
歩美達はお互いの身体が光に包まれているのを見ると、小さくため息をつく。そして、ニッコリとコナンに笑顔を向ける。
「コナン君、絶対に私達を生き返らせてね!」
「コナン君!信じてますよ!」
「お…お前らっ、」
---パァァ
------シュルルル…
歩美と光彦の身体はまばゆい光りに包まれて、笑顔のままその場から消えていった。