「ベイカー街の亡霊」編
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---カタン…
「うっひょーっ!!おい、見ろよ!本物の銃だぜっ!」
話し合うコナン達の後ろで、何気なく開けた1つの引き出しから拳銃を見つけた元太は、興奮して声をあげた。
card.334
「戻すんだ、元太っ!」
そんな元太に向かって、コナンが大声で怒鳴る。
「!!」
元太は、突然の大声にビクリと肩を震わせる。
「…で、でもよ…おっかない奴に会いに行くんだろ?」
元太は戸惑いながらも、コナンにそう尋ねる。
「使い慣れていない武器は役に立たないし、争いの元だ。置いていけ!」
しかしコナンは、尚も険しい表情のまま元太に告げる。
「お、お前の方がよっぽどおっかねぇな…」
元太は額に汗を浮かべながらも、素直に引き出しに拳銃を戻す。
「おいおい、ガキ相手にも厳しいねぇ…名探偵は」
「最近では、あの子達の保護者みたいなものだんね。もともと正義感の塊のような性格だし」
離れた場所でその光景を見つめる快斗と名前は、苦笑しながら小声で会話する。
「「…………。」」
快斗は、コナンと元太のピリピリした雰囲気に小さくため息をつくと、場の空気を変えるように、あえて明るく声を出す。
「さぁ、これ以上遅くならないうちに行こうぜ!」
「そうね。もう、外もだいぶ暗いみたいだし」
名前も快斗に合わせるように、チラリと窓の外を見つめて呟く。
「ああ…そうだな」
コナンは、快斗の言葉で少し冷静さを取り戻したのか、ふーっと息をついてから小さく頷いて呟く。
「…………。」
そして、チラリとホームズのファイルに視線を移して、2つの指輪が写った写真を抜き取ると、改めて笑顔で口を開く。
「……よし、行くか!」
コナンを先頭に、光彦達もゾロゾロと部屋から出ていく。
「……諸星、俺らも行こうぜ?…諸星?」
名前達も部屋から出ていき、最後に残ったのは諸星と滝沢。
滝沢は、なかなか後に続こうとしない諸星に首を傾げる。
---カタン
「………。」
「…お、おい!?」
諸星は黙ったまま元太と同じ引き出しに手を伸ばし、拳銃を取り出すとニヤリと笑う。
「お…おい、諸星?」
「自分の身は、自分で守らねーとな」
諸星は口角を上げて笑いながらそう呟いて、取り出した拳銃を自分のベルトに挟み込んだ。