「ベイカー街の亡霊」編
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「えーと、2人目の犠牲者はこれみたいね…」
しばらく快斗とコナンの姿を見つめていた名前も、ファイル内容を確認しようと快斗の横からファイルを覗き込んだ。
card.333
「ああ…ハニー・チャールストン。41歳の女性か。場所は、ホワイト・チャペル地区のセント・マリー教会に隣接する空地。殺人現場の遺留品には、2つのサイズの違う指輪……」
快斗も名前の言葉に頷きながら、詳細を読み上げていく。
「………。」
ファイルの内容を読み上げる快斗の周りでは、歩美達だけでなく諸星達も真剣な表情で快斗が読み上げる内容を聞いている。
「………。」
(サイズの違う指輪…?)
コナンは快斗の言葉を聞きながら、ファイルに閉じられた指輪の写真を見つめる。
「おっ、ホームズの考察も書いてあるな…ほら、ここ!」
快斗は、ホームズの考察が書かれた部分を隣にいる名前に向かって指差す。
「……何て書いてあるんだよ?」
立っている位置からはファイルが見えない滝沢が、訝し気に尋ねる。
「えーと、ロンドンを恐怖のどん底に突き落としたJack The Ripperは…」
滝沢の問いに、名前がホームズの考察を読み上げていく。
「前代未聞の社会不安を引き起こした点から、悪の総本山モリアーティ教授と繋がっていると私は確信している……え、モリアーティ教授!?」
名前は文章を読み上げていきながら、記されていた人物の名前に目を丸くする。
「あいつまで、このゲームに参加するのか!?」
コナンも、同じように驚いたように目を丸くしてため息をつく。
「誰だよ?そいつ」
「自分達だけで納得すんなよ!」
江守や滝沢達は、わけが分からないというように首を傾げる。
「ホームズの宿敵よ。ロンドンの暗黒街を支配下に置いて、ヨーロッパ全土に絶大な影響力を及ぼしていると言われている……まさに、犯罪界のナポレオンと言ったところかしら…」
「………へぇ?」
首を傾げる滝沢達に、灰原が淡々と説明するが、元太達はそれでもよく分からないようで首を傾げている。
「それに厄介なのは、モリアーティ教授は影で糸を引いていても…なかなか姿を現さない人物なのよ」
「……じゃあ、どうすんだよ?」
名前の言葉に、諸星が小さく眉を寄せて尋ねる。
「教授が姿を現さないなら、彼に繋がる人物に接触するんだ!教授の腹心の部下、モラン大佐にな!」
「へぇ…」
「名探偵…その、モラン大佐って奴は、ダウンタウンのトランプクラブにいるらしいぜ!」
今まで黙っていた快斗が、いつの間に見つけたのかメモ帳のような物をヒラヒラと翳しながら口を開く。
「……よし、教授ほどではないが大佐も充分な危険人物だからな!注意して接触しよう」
「………。」
次々と繋がっていくゲームクリアへの道筋に、諸星は僅かに目を見開いた。