「ベイカー街の亡霊」編
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「あなた達、2週間前の事件でホームズさん達に協力して大手柄だったそうね!」
ホームズに会うことが出来ず、ゲームクリアの糸口が途絶え途方に暮れていた名前達に、下宿先の女性が笑顔で声をかける。
「…え?」
「さぁさぁ、どうぞお上がりなさい。温かいミルクティーを入れて差し上げますよ」
心当たりのない話題に戸惑う名前達を尻目に、女性はそう告げるとスタスタと室内に戻っていった。
card.330
「俺達を誰かと間違えてるみたいだな」
女性がいなくなった後に、快斗が不思議そうに呟く。
「……そうか!!俺達をベイカー・ストリート・イレギュラーズと間違えてるんだ!」
心当たりがあったのか、コナンがハッと思いついたように笑顔でそう言うが、諸星達は何の事か分からずに首を傾げる。
「何だよ?それ」
「ホームズが雇った浮浪者の子供達だよ」
「…浮浪者?」
コナンの答えに、滝沢がますます首を傾げる。
「大人には入れないような場所に潜り込んで、事件に関する情報収集する逞しい少年達の事よ」
名前が首を傾げる諸星と滝沢に詳しく説明すると、それを聞いていた光彦がパッと笑顔になる。
「僕達、少年探偵団の先輩ってわけですね!」
「そういうことだ」
嬉しそうな光彦に、コナンは笑顔で頷いた。
「とにかく、とりあえず中に入ってみましょう」
「ん?…ああ、そうだな」
ホームズの話題で盛り上がっているコナンに、灰原がそう声をかけてようやくコナン達は下宿へと足を踏み入れた。
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「おお、何とか下宿には入り込めるようじゃ」
現実世界のモニタールームでは、下宿に入り込む事が出来たコナン達の姿に、阿笠が大きく安堵の息をつく。
「……それにしても、お助けキャラがいないとは」
「そうだな。他のステージでは着々と脱落者が出ている。名前君やコナン君がいるこのステージで、どうにかゲームにクリアしてもらわないとまずいな」
「そうですね…コナン君に加えて、高校生の黒羽君と名前さんがたまたま参加してくれていたのは、我々にとってはラッキーでしたね」
白鳥と目暮は、ため息をつきながら祈るような気持ちでモニターを見つめていた。
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「…すごーいっ!」
「テレビで見たのと、本当に同じじゃねーか!!」
「感動的です!」
その頃、ホームズの部屋に通された元太達はリアルに再現されているホームズの部屋を見て、歓喜の声をあげていた。
「じゃあ、お茶が入るまでくつろいでらっしゃいな」
ホームズの部屋まで案内してくれた女性は、そう言い残すと部屋から出ていく。
「わぁ…見てください!!これって、ホームズさんの写真じゃないですか?」
「すげーっ!」
女性がいなくなると、光彦達は隅々まで細かく再現されている室内の小道具を、遠慮なく手に取りながら嬉しそうに声を上げている。
「おい、お前ら…のんびりしてる時間は無いんじゃねぇのか?」
そんな光彦達に向かって、呆れたように諸星が声をかける。
「でも…諸星君。私は一体何をすれば?」
菊川が戸惑いがちに諸星に尋ねると、諸星はニヤリと笑って口を開く。
「…それは,そこの眼鏡とオバサンとオッサン達が知ってんだろ」
「……ねぇ、快斗?オバサン達って誰の事かしらね」
「さぁ?俺には、さっぱり検討がつかねーな。あいつ目が悪ぃんじゃねーか?」
「そうねー、まだ"子供″なのに、目が悪いなんて可哀相に」
「ははっ、全くだな!」
「……はぁ、オメーらも子供相手に大人気ないんだよ」
子供の軽口にムキになる名前と快斗に、コナンは呆れたようにため息をついた。