「手負いの探偵団」・対面編
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---ガラッ
快斗が勢い良く病室の扉を開けると、ちょうど医師が名前の診察をしているところだった。
card.294
「……術後のバイタルも大きく変わりないですし、創部も綺麗ですね。もう点滴も終わりにして良いでしょう」
「はい…ありがとうございます」
「!!」
ベッドの周りに立つ医師や小五郎達の身体で、扉の側に立つ快斗からは名前の顔は見えない。しかし聞こえてきた名前の声に、快斗は本当に名前が目を覚ましたのだと実感して小さく息をのむ。
「痛みが強ければ痛み止めを追加するから、遠慮なく言ってください」
「わかりました…」
「……では、問題なければ数日で退院になりますので」
そう言い残して、診察を終えた医師は病室から出ていく。
「…本当に良かったな、名前君。撃たれたと聞いた時は、どうなるかと思ったが…」
医師が病室から出ていくと、ベッドの側に立っていた目暮が優しく名前に声をかける。
「……目暮警部…佐藤さん達も…付き添ってくださったんですか?ありがとうございます」
まだ目を覚ましたばかりのためか、僅かに掠れた声で名前は病室にいる面々を見渡して声をかける。
「名前が無事で良かった…本当に!!彼も来てくれたわよ!」
「まったく!見せつけてくれるわよね~」
蘭と園子がニヤニヤと笑いながら、枕元に立って声をかける。
「え?」
名前は、そんな2人の言葉に不思議そうに首を傾げる。
「……ほら!」
園子が病室の入口を振り返ると、自然とベッドの周囲に立っていた小五郎や阿笠達が脇に避ける。
「え…!?」
すると、今まで人影に隠れて見えなかった人物が名前の視界に入り、名前は大きく目を見開く。
「……よぉ、名前」
快斗は、そんな名前の表情に困ったように小さく微笑みながら名前の元に近付いてくる。
「なっ…なんで…」
名前は自分に近付いてくる快斗から病室内に視線をうつすと、阿笠の足元にいるコナンの姿を見つける。
「ーっ!!」
そして快斗とコナンの2人の姿を見比べながら、泣き出しそうな顔をして眉をよせる。
「…どうして、どうして来たの…?」
名前は痛む腹部を押さえながらも、ゆるりと上体を起こして快斗を見つめる。
「……名前?」
「何言ってるの?」
園子と蘭は、場違いな名前の言葉に不思議そうに首を傾げる。
しかし動揺している名前を尻目に、快斗は名前の頬にそっと触れながら口を開く。
「……名前が、こんな目にあってるのに俺が来ないわけねーだろ?」
「だって…」
「……オメーが、いなくなっちまうかと思った…」
「!!」
名前の言葉を遮って、そう呟く快斗の表情を見て名前は小さく息をのむ。
「……無事で良かった」
快斗はその言葉とともに、名前の腕を引いて名前の身体を力強く抱きしめる。
「かい…と………痛い」
「これくらい我慢しろ…バカ野郎…」
名前は、自分を抱きしめる快斗の身体とポツリと呟かれたその言葉が震えているのに気付いて、小さく目を見開く。
「………ごめんね」
「………。」
「……ごめんね、快斗。…ごめん…ごめんなさい」
名前は、今まで見た事のない快斗の姿にどれだけ心配をかけたのかを実感する。
そして、自分のせいで一番避けたかった快斗と新一を対面させる状況を作ってしまった。そんな複雑な思いから、名前は何も言う事が出来ず、自分を抱きしめる快斗の身体にすがり付くように抱きつきながらただ謝罪の言葉を繰り返した。
「……………。」
そんな2人の姿を、コナンは諦めにも似た小さな笑みを浮かべて見つめていた。
快斗が勢い良く病室の扉を開けると、ちょうど医師が名前の診察をしているところだった。
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「……術後のバイタルも大きく変わりないですし、創部も綺麗ですね。もう点滴も終わりにして良いでしょう」
「はい…ありがとうございます」
「!!」
ベッドの周りに立つ医師や小五郎達の身体で、扉の側に立つ快斗からは名前の顔は見えない。しかし聞こえてきた名前の声に、快斗は本当に名前が目を覚ましたのだと実感して小さく息をのむ。
「痛みが強ければ痛み止めを追加するから、遠慮なく言ってください」
「わかりました…」
「……では、問題なければ数日で退院になりますので」
そう言い残して、診察を終えた医師は病室から出ていく。
「…本当に良かったな、名前君。撃たれたと聞いた時は、どうなるかと思ったが…」
医師が病室から出ていくと、ベッドの側に立っていた目暮が優しく名前に声をかける。
「……目暮警部…佐藤さん達も…付き添ってくださったんですか?ありがとうございます」
まだ目を覚ましたばかりのためか、僅かに掠れた声で名前は病室にいる面々を見渡して声をかける。
「名前が無事で良かった…本当に!!彼も来てくれたわよ!」
「まったく!見せつけてくれるわよね~」
蘭と園子がニヤニヤと笑いながら、枕元に立って声をかける。
「え?」
名前は、そんな2人の言葉に不思議そうに首を傾げる。
「……ほら!」
園子が病室の入口を振り返ると、自然とベッドの周囲に立っていた小五郎や阿笠達が脇に避ける。
「え…!?」
すると、今まで人影に隠れて見えなかった人物が名前の視界に入り、名前は大きく目を見開く。
「……よぉ、名前」
快斗は、そんな名前の表情に困ったように小さく微笑みながら名前の元に近付いてくる。
「なっ…なんで…」
名前は自分に近付いてくる快斗から病室内に視線をうつすと、阿笠の足元にいるコナンの姿を見つける。
「ーっ!!」
そして快斗とコナンの2人の姿を見比べながら、泣き出しそうな顔をして眉をよせる。
「…どうして、どうして来たの…?」
名前は痛む腹部を押さえながらも、ゆるりと上体を起こして快斗を見つめる。
「……名前?」
「何言ってるの?」
園子と蘭は、場違いな名前の言葉に不思議そうに首を傾げる。
しかし動揺している名前を尻目に、快斗は名前の頬にそっと触れながら口を開く。
「……名前が、こんな目にあってるのに俺が来ないわけねーだろ?」
「だって…」
「……オメーが、いなくなっちまうかと思った…」
「!!」
名前の言葉を遮って、そう呟く快斗の表情を見て名前は小さく息をのむ。
「……無事で良かった」
快斗はその言葉とともに、名前の腕を引いて名前の身体を力強く抱きしめる。
「かい…と………痛い」
「これくらい我慢しろ…バカ野郎…」
名前は、自分を抱きしめる快斗の身体とポツリと呟かれたその言葉が震えているのに気付いて、小さく目を見開く。
「………ごめんね」
「………。」
「……ごめんね、快斗。…ごめん…ごめんなさい」
名前は、今まで見た事のない快斗の姿にどれだけ心配をかけたのかを実感する。
そして、自分のせいで一番避けたかった快斗と新一を対面させる状況を作ってしまった。そんな複雑な思いから、名前は何も言う事が出来ず、自分を抱きしめる快斗の身体にすがり付くように抱きつきながらただ謝罪の言葉を繰り返した。
「……………。」
そんな2人の姿を、コナンは諦めにも似た小さな笑みを浮かべて見つめていた。