「手負いの探偵団」・対面編
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card.285
「あっ!?光が見えますよ!」
「誰かいるんだ!」
鍾乳洞を進んでいた光彦達は、自分達の少し先にライトの光がチラチラと動いているのを見つける。
「さっきの煙草の人達かしら?」
「ああ…」
名前とコナンは、こんな鍾乳洞に誰がいるのかと小さく首を傾げる。
「おいっ!!俺達の宝が先に取られちまうぞ!」
そんな中、元太がそう言いながら光が動いている方に向かって走り出す。
「ま…待って、元太君!」
「おいっ、元太!」
名前とコナンは元太を制止するが、元太は構わず走って行き曲がり角を曲がっていく。
---ピタッ!!
しかし曲がり角を曲がったところで、元太が突然ピタリと立ち止まる。
「元太君…?」
「うっ…うわぁぁぁああっ!!」
名前が、そんな元太の動きに違和感を覚えて元太の名前を呼ぶが、元太は突然大きな悲鳴をあげながら戻って来る。
「おい、どうした!?」
「し、しし死体……!」
「!?」
戻ってきた元太が声を震わせてそう呟くのと同時に、角から1人の男が元太を追って出てくる。
「このガキ……待てっ!!」
「し…新一!!あれ!」
「何!?」
名前とコナンは、その男が懐から拳銃を取り出すのを見て小さく息をのむ。
(…まずいっ!!)
---カバッ!!!
「伏せろーっ!!」
「みんな伏せてっ!!」
名前とコナンは拳銃を見た途端、二人同時にくるりと踵を返して歩美達の身体を抱えながらそう叫ぶ。
---ガウンッ!!
「ーっ!?」
「お前らこっちだ!早く!」
銃声が響き渡るなか、コナンが物影に隠れるように小声で指示する。名前は、泣き声を出してしまいそうな歩美の口を押さえて抱き抱えながら、コナンに続いて物影に入る。
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「おい、どーした?」
名前達が身を潜める岩のそばで名前達の存在には、気付かずに拳銃を撃った男を含む3人の男達が話しを始める。
「ガ…ガキだ!ガキに顔と死体を見られちまった!」
「おいおい!?親が一緒に来てんじゃねーか?」
「いや、ガキが4人と学生くらいの女が1人だ」
「くそっ!!ついてねーな、銀行強盗をやりゃー仲間の1人が面を見られるし。そいつをバラして死体を隠そうと思ったら、今度はガキかよ…」
「…おい、無駄口たたいてねーでさっさとガキを探すぞ!!」
「見付けたらどうする気だ?」
「バーカ、決まってんだろ?」
リーダー格らしい男が、ニヤリと笑いながら拳銃を取り出す。
「この暗い穴蔵ん中で、永遠におねんねしてもらうんだよ…脳天に風穴をあけてな!!」
そんな会話をしながら男達は手分けしてコナン達を探すために、その場を離れていく。
「…おい、灰原!!聞こえるか、灰原!?」
男達が離れていったのを確認して、コナンは探偵バッジで連絡するが、灰原からは一向に応答がない。
「灰原出ないなぁ…」
「探偵バッジのスイッチ入れてないのかな?」
「これからどうしましょう?僕達、このままだと口封じのために殺されちゃいますよ」
「………。」
(まずいな。男が3人が全員拳銃持ってやがった…)
不安気にコソコソと話す元太達の横で、コナンは探偵バッジを握りながら眉をよせて小さく舌打ちする。
そして、チラリと隣に座る名前に視線をうつす。
「おい、名前!!オメーも少しは知恵出せ……!?」
しかし、そう言いかけたところでコナンは息をのんで目を見開く。
「お……おい、名前?名前!!おい、大丈夫か!?」
突然響く焦ったようなコナンの声に、歩美達も名前に視線をうつす。
「え、」
「おい…大丈夫かよ!?」
「名前お姉さん!?」
そこには、血が滲む脇腹を押さえながら顔を歪める名前の姿があった。