｢オメーの幼なじみは、俺を殺したいのかっ！？｣

名前が作った夕飯を食べ終えた快斗は、ドンッと珈琲を飲み終えたマグカップを置いて声をあげる。


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｢え、何よ？急に…｣

｢だってさー、普通ハンググライダーで飛んでる俺に向かって、空中で麻酔銃うつかよ！？」

｢……。｣
(……新一、そんな事したのね)

｢本当に麻酔針が撃ち込まれてたら、俺真っ逆さまだからね？｣

｢……新一にも、何か考えあったのよ…きっと｣

名前は、そうであってほしいという願いを込めながらも、コナンの野蛮な追跡方法に戸惑いながら言葉を返す。

｢ったく…あっ、そういえば名前も行くのか？北海道！｣

｢北海道…？｣

名前は、快斗の問いに小さく首を傾げる。

｢あれ、聞いてねーの？あの舞台女優が、北海道でやる舞台の打ち上げに毛利のおっさんも誘ったみたいだぜ？｣

｢あら…北海道で打ち上げなんて豪勢で凄いわね。でも、それっておじさんだけで行くんじゃないの？｣

｢いや…さっき聞いた(盗聴)感じだと、オメーの幼なじみとかちびっこ探偵団も行くみたいだぜ？｣

｢え…みんな行くの？｣

名前は僅かに目を見開きながら、確認のために鞄から携帯を取り出す。

｢あ…蘭からメールが来てる｣

｢ほら…北海道のお誘いじゃねぇの？｣

｢んー？あ、本当に…そうみたい｣

名前は、携帯を操作してメールの内容を確認しながら快斗に返事を返す。

｢……あれ？でも、盗聴なんかしてるって事は…快斗も北海道行くの？｣

名前はメールを見終わった後に、携帯から視線を快斗にうつす。

｢んー？まあね｣

快斗はニヤリと笑いながら答える。

｢そうなんだ…北海道なんて行った事ないから、せっかくだし向こうでちょっとでも快斗と会えたら良いわね｣

名前は珈琲を飲みながら、ふと思い付いたようにそう呟く。

｢……任せて！名前ちゃん！｣

そんな名前の言葉を聞いた快斗は、突然立ち上がって声をあげる。

｢…え？｣

｢俺、名前ちゃんが望むなら、名前ちゃんとのラブラブ北海道デートを楽しむためにも…パパッと仕事終わらせちゃうから！！｣

｢あはは、ありがとう……何も起こらないと良いわね、北海道では｣

名前は満面の笑みを浮かべて意気込む快斗に苦笑しながら、小さくそう呟いた。