「銀翼の魔術師」編
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---ガチャ
「ハァ、ハァ…」
コナンが階段を上りきり屋上の扉を開くと、輝く月を見上げている警備員の後ろ姿がある。その姿を見たコナンは息を整えながらも、ゆるりと口角を上げて笑った。
card.243
コナンは、月明かりに照らされた屋上を一歩ずつ警備員に近付きながら口を開く。
「……もうゲームは終わりにしようぜ、コソ泥さん」
コナンの声に、警備員はくるりと振り返る。
「ふん、そうだな。君とかくれんぼするには、日が暮れ過ぎたよ」
その言葉とともに、警備員はスッと制服の首元を掴む。
「…………探偵君?」
そして、バッと警備員の制服を脱ぎ捨てると、その姿は一瞬で白い衣を靡かせたいつもの怪盗の姿に変わる。
キッドはコナンに視線を合わせると、ニヤリと不敵な笑みを浮かべる。
「ふん!!軽口を叩けんのも今のうちだ!そろそろケリをつけようじゃねーか」
---バリバリ…
コナンも負けじと口元に笑みを浮かべながら、キック力増強シューズのスイッチを入れる。
「ああ、恋人が夕飯作って待ってるからな」
「?…オメー、もしかして名前の事を言ってんのか!?」
「………ふ、」
キッドは小さく笑うと、コナンの鋭い視線を無視して、スッとシルクハットのつばを掴んで自分の顔を隠す。
「……コナンくーん!!」
「ら…蘭っ!?」
突然、屋上に響いた蘭の声にコナンは目を見開いて振り返る。
「夕ご飯出来たよー!」
「!?」
しかしその場に相応しくないその言葉に、コナンは小さく舌打ちしながらキッドに視線を戻すと、キッドはいつの間にかトランプ銃を構えている。そして、不敵な笑顔のまま蘭の声で言葉を続ける。
「早く来ないと…食べちゃうよ!!」
---パシュ!
そして、最後の台詞と同時にコナン目掛けてトランプ銃を発射する。
「……ッチ!」
---タンッ!
コナンは俊敏に飛んでくるトランプカードを避けながら、同時にボール噴出ベルトからサッカーボールを噴出させ、キッド目掛けて勢いよく蹴り飛ばす。
-----ゴォォォ!!
「…ふっ、」
---パシュッ!パシュッ!
しかし、キッドもサラリとサッカーボールを避けてながら、間髪入れずにトランプ銃を発射していく。
----タンッ、タンッ、ドッ!!
「!?」
コナンは、次々と飛んで来るトランプカードを避けていくが、いつの間にか背中に屋上の保護柵が当たる。
これ以上後ろに下がれない所まで追い詰められた事に、コナン小さく眉を寄せながらキッドを睨み付ける。
「どうやら…ケリがつきそうだなぁ?探偵君?」
そんなコナンに、キッドはトランプ銃を構えたままニヤリと笑った。