「銀翼の魔術師」編
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---コンコン
「…毛利さんがいらっしゃったって聞いたんだけど」
ノックと共に楽屋の扉がガチャリと開く。すると、華やかなドレスやスーツに身を包んだ男女が数人楽屋に入って来た。
card.234
「初めまして…私は成沢と申します!毛利さんの大ファンなんですよ!」
「そりゃ、どーも。ナポレオン役……ですかな?」
小五郎は、嬉しそうに握手を求めてくる成沢の姿を見ながら尋ねる。
「あ、はい…こんな格好ですみません」
既に舞台衣装に身を包んでいる成沢が
、照れ臭そうに頭を下げる。
「そうだ!紹介しますね。まずそちらから…」
成沢はそう言って、自分の隣に立つ女性に目を向ける。
「ジョセフィーヌの親友…テレジア・タリアン役の田島天子さん…」
「よろしく」
「そして、その隣がジョセフィーヌの恋人イポリット・シャルル役の新庄功君……」
「どうも…」
「そして、この舞台の演出兼…ジョセフィーヌのパトロン、バラス・ド・ポール役の伴亨さんです」
「伴です、よろしく」
「こちらこそ…皆さんよろしくお願いします」
成沢による全員の紹介が終わり、小五郎が笑顔で返事を返す。
「皆さん!お揃いですな!」
和やかな雰囲気のなか、突然聞こえた声に一同が扉の方に目を向ける。
「「中森警部!!」」
「どーも、毛利さん」
中森が不敵な笑みを浮かべながら、小五郎の元に近づき手を差し出す。
「お久しぶり…です!」
---ガシッ
「いてっ……いやぁ、その節は本当にどうもっ!!」
---グッ
「うぐ…!」
「グヌヌ…!」
二人は端から見ても分かるくらいに、力強くお互いの手をムキになって握り合っている。
「はぁぁ…」
そんな大人げない二人の姿に、コナンは呆れたようにため息をつく。
「……。」
(中森警部、おじさんと仲悪かったかしら?)
「…本物なのかしらね?彼ら」
名前が、不思議そうに首を傾げている足元で、灰原が急に人数の増えた楽屋にいる面々を見てどこか楽しそうに呟く。
「確かに。前もって関係者に化けるのはキッドがよくやる手だからな…もしかしたら既にこの中に…」
灰原の隣で不敵な笑みを浮かべながら、コナンが視線を鋭くする。
「………。」
名前は、そんなコナンの横顔を黙って見つめる。
そんな中、中森が手を痛そうに摩りながら改めて口を開く。
「そういえば…今回は特別に操作協力してくれる人物を連れて来ました。まぁ…私は必要ないと言ったんですが…目暮の野郎が…っと、いや目暮警部が強く推すのでね……」
「………。」
中森の言葉に、小五郎はジト目を向ける。
「目暮警部の?誰かしらね…」
「さぁ…」
名前とコナンは、見当もつかずに首を傾げる。
「さぁ…入りたまえ!」
中森がそんな名前達を尻目に、入口に向かって声をかける。
「………。」
楽屋にいた面々が、何となく無言になり入口に目を向ける。
「えっ…?」
「なっ!?」
注目されるなかスッと入口から入ってきた人物に、名前は目を丸くして、思わずパッと横にいるコナンに目を向けると、コナンも驚愕の表情を浮かべている。
「どうも、」
しかし入って来た人物は、そんな動揺する一同を尻目に笑顔で口を開く。
「工藤新一です」
そこには、爽やかな笑顔の"工藤新一″が立っていたのだった。